【ワートリ】うってぃー大好きA級トラッパーは地図も読めない極度の方向音痴でした。【風間隊】 (ページ16)

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Story14 ページ16

加古「そうだ。炒飯あるけど食べる?」

「炒飯、ですか?」

噂には聞いていたけど、まさか持ってきているとは…。つつみんの話によると、6歳の頃から炒飯を作っていた加古さんは、好きなものも『炒飯作り』らしい。今までつつみんや慶さんなど主に加古さんと同年代の人が犠牲になっているとか。ただ、黒江ちゃんは食べても大丈夫らしい。確か黒江ちゃんって、駿と同じ小学校だったよね?

そんな事を考えている間にも、加古さんはバッグからジップロック?というかタッパーを取り出している。中身はちょっと不気味な色で、言いたくはないけど異臭がしそうだ。もちろん言わないけど。

加古「今日は3つ作ってきたの。これが『ししゃも南瓜柚子胡椒炒め炒飯』。そっちが『鯖(さば)蜜柑(みかん)炒飯』。で、これが『山芋林檎(りんご)炒飯蜂蜜入り』。ししゃもの炒飯が自信作なの」

なんで魚と果物を一緒に…。加古さん曰く「12月が旬の食材を使ったの」という事だけど、この組み合わせはやばい。どうでもいいけど、炒飯の名前がやたら長い。

「う、うーん、ど、どれにしようかなー」

作り笑いを浮かべながら選ぶ。やっぱりおすすめのものを選ぶべきかな…。

「じゃ、じゃあ、ししゃも南瓜柚子胡椒炒め炒飯で。残りの二つはどうするんですか?」

加古「はい。これがししゃも炒飯ね。あとの二つは、今から諏訪隊に行く予定があるから、その時に諏訪さんと堤くんに渡すわ」

長すぎて加古さんも略してるし。
それより、大変なことになっちゃった!つつみんが三度目の犠牲になってしまう!!諏訪さんはキレそうだし。急いで電話かけなきゃ…

「そ、そうなんですか～」

加古「じゃあまたね。あとで感想教えてね」

加古さんはスキップしている。これをC級に見られていたかと思うと恥ずかしい…

そうだ!諏訪隊に電話!加古さんはここにいないし、ちょっと人の居ない所にいって電話かけようっと。

私は近くにあった更衣室に入り、白いトリガーポーチからスマホを取り出す。なんか通知来てるっぽいけど、それは後回しで。電話帳の「た行」を開け、「つ」を探す。一応ボーダーのA級の連絡先は全員入っているし、B級も大体入っている。作戦室の電話番号も。確か茶野隊のの下の下…あったあった。「つつみん」って入ってる。今絶対いるよね。

PLLLLLL……