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「良かったの？
皇帝の頼みを断って…。
乱暴な追い出し方は褒められたもんじゃないよ」
腰に手を当て呆れていれば寿雪に睨まれた。何か言うわけではなく、ただジッと真っ直ぐに睨み続ける。
あまりの威圧に何だか居心地が悪くなるなってきた。
「何さ…
さっき笑った事、怒ってるの？」
答えずに黙る彼女に痺れを切らしそうになる。でも、傷付いたのなら謝らなければ…。私は言葉選びが上手ではない。知らず知らずの内に誰かを傷付けるなんて良くある事で、それに微塵も気付かないのは私の悪い短所だ。
思わず、泣きそうになるのを我慢して「ごめん」と謝った。私だって嫌な事を言われたら不快になる。「自分がされて嫌な事は、他の人にもしてはイケない」いつか誰かが言っていた言葉。不思議と耳元に響いた。
寿雪「……もうよい。
それよりも早く寝ろ。
あやつはまた来るであろうから、
次は追い出せ」
それだけ言って薄絹の帳の中へと去ってしまった。
皇帝を追い出すって…。不敬罪で首を刎ねられるに決まってる。
"＿＿＿全く、この僕が時間を割いてあげているのだからしっかり集中するんだ。
中途半端な態度だと首を刎ねてしまうよ"
「え…」
誰かの声が聞こえて、驚いて振り向くと赤髪の可愛らしい青年が笑って＿＿＿居たように感じた。知ってる…彼の事。けど、名前も顔も分からない。喉辺りまで出掛かっているのに何かが引っ掛かり邪魔している。
「……先輩はあんな風に笑ってくれない」
口からそんな事を呟いていた。自分でも驚いたが言葉の意味がイマイチ理解できず、首を傾げるだけだった。
「はぁ、何だったんだ。
下らない。考えるだけ無駄だ＿＿＿ん？」
足元に何かが落ちている。耳飾りか。薄緑の綺麗な石が装飾された耳飾り。帝が落としたのか、拾って返した方が良いよね…。……
「今から…？……めんどくさい、止めよう。
預かってるだけならいいか…」
傷付けないよう優しく手に取る。小さいが見た目程軽くはない。石を使っているので相応の重さだ。懐からお手製の巾着袋に耳飾りを入れて自分の宮へと帰る。夜明宮を出てすぐ横の小屋に住んでいるのでさっさと帰って寝たい。重い扉を開けてすたすたと帰る。
赤い
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作者名：(仮)複数名前保持者 x他1人 | 作成日時：2022年11月28日 10時
