番外編 月下の野薔薇姫の不思議な三日間 その１１ ページ16
どうしてそれを知っているんだ。
寂しくて、悲しくて、悔しくて、一人星を見上げては涙を流すことがあった。誰も知らないようひっそりと。
なぜ知っているのか驚いたが、ノゼルさんの言ってくれたことがうれしかった。
「ふふっ」
「・・・・・・」
「そうですね。今日からとは言いませんが、泣かないよう頑張ります」
「・・・・・・」
「(あれ、なんか不満そう・・・・)」
表情が変化しにくいノゼルさんの顔が少し不満そうに見えた。え、なぜ？
「だってノゼルさんが泣くのはやめろって・・・・」
「・・・・・もうよい」
「え・・・・・」
グイッと顔をノゼルさんの方に引っ張られたと思ったら額に柔らかい感触。ま、まさか・・・。
「私はもう行く・・・」
「・・・・・・・」
私の頬から手を離し、「見送りはいい」と言ってスタスタっとその場を去ったノゼルさん。私はただただ呆然とノゼルさんが去った方を見る。
「・・・・・・・・はっ！」
なにをされたか気づいた途端、もう心臓ドキドキだ。
「わっ、あ、え、あ、あのノゼルさんが・・・・・」
額にキスした。・・・・・・。
カァっと顔が熱くなる。え、もうちょっと、ホントにもう！
「イケメンすぎかよ・・・・」
もっといい言葉があるはずなのに、口に出たのはそれだった。イケメンなのはわかってたけど、けどっ！！
「不意打ちは、勘弁してよ・・・・」
いつの間にか流星は終わってしまい、輝くいくつもの星と光る月が顔の赤いAを照らす。
(お嬢様、そろそろお部屋に・・・って！いかがなさいましたっ？！)
(えっ！？あ、あの、これは・・・・)
(顔が真っ赤です！もしや風邪をひいて(ひいてない！大丈夫！！すぐにおさまるからっ！！))
(すぐに医者を！)
(ねぇ聞いて！大丈夫だから本当に！！)
tOuka:ちなみにAが一人で泣いていることを知っているのはノゼルさんだけではありません。何人かいます。もちろんお三方も知っています。
番外編 月下の野薔薇姫の不思議な三日間 その１２→←番外編 月下の野薔薇姫の不思議な三日間 その１０
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漫画・声優・アニメ・ゲーム大好きリカント(夜李)(プロフ) - 面白いです！更新待ってます！ (2020年8月18日 6時) (
レス) id: 7e6458e2b5 (このIDを非表示/違反報告)
もっち(プロフ) - 待ってます (2020年3月25日 23時) (レス) id: 634ca2a9ef (このIDを非表示/違反報告)
アズキ☆ - 更新、頑張ってください！ (`・ω・´)⊃ (2019年7月22日 15時) (レス) id: c6df9ac070 (このIDを非表示/違反報告)
tOuka(プロフ) - ツバサさん» ありがとうございます！そうですね、・・・落ちはまだ考えていないのですが、フエゴレオンさん落ちか、ノゼルさん落ちか、はたまたその他なのか！？今後決めていきます！応援よろしくお願いします！ (2018年10月25日 15時) (レス) id: 6dc7259d10 (このIDを非表示/違反報告)
tOuka(プロフ) - シルバーウルフさん» そうですね！ヤミさんやフエゴレオンさんの絡みのときに書いてみたいと思います！ (2018年10月25日 15時) (レス) id: 6dc7259d10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tOuka | 作成日時：2018年10月12日 11時
