番外編 月下の野薔薇姫の不思議な三日間 その１０ ページ15
すると、私の頬に涙がこぼれる。その涙は止まることを知らず、ただ静かに流れる。
「(やばい、ノゼルさんがいるのに・・・・)」
一人でひっそりと涙を流すことはあるが、人前で泣くのは久しぶりだ。そして相手があのシルヴァ家のノゼルさんである。いや、だからと言ってダメなわけではないが、なんだか恥ずかしい・・・。
寂し感情と恥ずかしい感情が混雑し、混乱するAはとにかく手で目もとをゴシゴシと拭う(ぬぐう)。すると、
「よせ、目が赤くなる」
「あっ、」
拭っていた手を取られ、思わずノゼルさんの顔を見る。思ったより顔が近くにある。
「なっ・・・・！(近っ！！)」
「・・・・・・・」
そしてノゼルさんの手が私の涙を拭う。その手つきはすごく、優しかった。
「顔が熱いな」
「あっ、いや、それはその・・・・」
恥ずかしいに決まってるからですっ！！声を大にしていいたいがうまく言葉がでない。
「(やばいやばいやばい！！そ、そりゃ熱いですよっ！恥ずかしいから！！)」
「・・・・・・、涙は止まったみたいだな」
寂しさより恥ずかしいさが勝ったのか、それともノゼルさんの行動で涙を流している場合ではなくなったのか、よくわからないが涙はおさまった。
「・・・・・えぇ、おかげさまで」
「そうか」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
どうして手をどけてくれないのだこの人は。片手で涙を拭っていたノゼルさんの手はそのまま私の頬を触れたまま。
こちらを瞬きせず見つめてくるノゼルさんの視線に耐え切れず、私は少し目線を外した。
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
そしてこの沈黙。どうしたらいいんだ。もう、そろそろ熱でも出るんじゃないかレベルで顔が熱くなっている気がするので放してほしい。
「えっと、あの、そろそろ手を「お前の両親が」・・・え」
「お前の両親が言っていた。星は一人で見るより大事な人とみる方がいい、と」
「・・・・・・・」
「例え両親が隣にいなくとも、お前には団の者や魔法帝がいる。だから、」
「星を見ながら一人で泣くのはやめろ」
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漫画・声優・アニメ・ゲーム大好きリカント(夜李)(プロフ) - 面白いです！更新待ってます！ (2020年8月18日 6時) (
レス) id: 7e6458e2b5 (このIDを非表示/違反報告)
もっち(プロフ) - 待ってます (2020年3月25日 23時) (レス) id: 634ca2a9ef (このIDを非表示/違反報告)
アズキ☆ - 更新、頑張ってください！ (`・ω・´)⊃ (2019年7月22日 15時) (レス) id: c6df9ac070 (このIDを非表示/違反報告)
tOuka(プロフ) - ツバサさん» ありがとうございます！そうですね、・・・落ちはまだ考えていないのですが、フエゴレオンさん落ちか、ノゼルさん落ちか、はたまたその他なのか！？今後決めていきます！応援よろしくお願いします！ (2018年10月25日 15時) (レス) id: 6dc7259d10 (このIDを非表示/違反報告)
tOuka(プロフ) - シルバーウルフさん» そうですね！ヤミさんやフエゴレオンさんの絡みのときに書いてみたいと思います！ (2018年10月25日 15時) (レス) id: 6dc7259d10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tOuka | 作成日時：2018年10月12日 11時
