とある選手の考え 1 ページ19
( ^ω^)
side国見
入部して3日。
マネージャーの先輩が、来なくなった。
波切は、仕事を押し付けてきて〜とか言ってるけど、それは無いと思う。
ドリンクを作るって言ってから戻ってくるまでが、異様に早いし、先輩が作ってくれたと断言できる初日のそれと、渡されるそれは、同じ味だ。すごく美味しいから、間違えるはずがない。
それに、朝練の時のネット張りや、放課後のネット張り、コートの準備、その他諸々。
部員が来ないうちに全部やってくれていることも、知っている。
本人は、気づかれたくないみたいだから何も言ってないけど、ここまでくると、流石に言いたくなる。
ふざけんな、お前は何もやってないだろう。と。
でも、そんなこと言ったらめんどくさいのが目に見えているので、何も言わない。
疲れたくないもんね。
そんな感じで黙り続けて早3ヶ月。IH予選はおわり、春高に向けて練習している時だった。
花「ん"、、まずっ、」
ドリンクを飲んでいた花巻先輩が、ゲホゲホと、むせこんだ。
おもわず、ボトルから口を離す。
及「うわ、マッキーきたない☆」
律儀に☆をつけながら、もー、ダメでしょー☆と言ってる及川さん。
……不味いって、なんで。
先輩が作ってるはずだから、そんなはずないんだけど。
……もしかして、今日先輩いない?
あるかも、しれない。
でも、学校にはきてるよね。
朝練のとき、ネットは張ってあったから。
どういうことだろう、と思って聞いてみる。
「ねぇ、波切。今日、先輩いないの?」
波「っ!せ、せんぱぃって?」
知らないふりするの、やめたら?
「A先輩だけど。いつもドリンク作ってくれたりしてんじゃん。味が違うから、いないのかなーって」
そういえば、周りからブーイングが起こる。
及「何言ってんの?国見ちゃん☆いつもドリンク作ってくれたりしてるの、風香ちゃんでしょ?☆」
……この人は、もうダメだ。
あてにしないほうがいい。
岩「おい、国見。いまの、どういうことだ?いつも、須藤がドリンク作ってるって?」
この人まで騙されているとは、思ってなかった。
「……そのまんまの意味ですよ。A先輩は、いつも、仕事をしてくれていましたよ。それを、こいつが、あたかも自分がやったかのように見せかけていただけで」
波「っ、!!」
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かえで - いいんだよ♡(14話より) (2022年4月23日 23時) (レス) @page41 id: ad15bea1f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彩音 | 作成日時:2019年3月28日 7時