水無月 その三 ページ8
山茱萸と皆を探しながら森を進む小通連、清光、御手杵。
しかし山茱萸と皆は見つからない。だんだん疲れてきた。
「あー…疲れてきたな」
「蜂に追いかけられたからねー」
御手杵と清光が言っていると小通連は周りを見回している。
「どうしたの？」
「なんか音が聞こえない?」
『音?』
清光の問いに小通連は答える。清光、御手杵は耳を澄ます。すると遠くからだ。
ドドドドドドドドドドド……
『滝だ!!!』
滝の音だった。滝があるということは当然、水がある。一同は音が聞こえる方に走る。
『着いた!!!』
一同は大喜び。さっそく水を飲んだ。
「美味しい!」
「あー…冷たい!生き返る!」
小通連、清光は乾いた喉を潤している時だった。
ずるっ
「Σあ!?加州!」
『Σ御手杵(さん)!?』
御手杵が足を滑らせ、川に落ちかける。清光、小通連は急いで手を伸ばす。
パシッ
槍を掴み、間一髪で助かった。清光、小通連は胸を撫で下ろし、御手杵はお礼を言う。
………しかしだ。
ずる
『あ』
清光、小通連が掴んだのは槍の本体ではなく刃を納める鞘だった。当然、ずる…と抜け、
御手杵は川に落ちた。
「ごめん。御手杵(ﾉ_-｡)」「御手杵さーん!!Σ(ﾟдﾟ;) 」
「加州〜〜小通連〜!!!(汗)」
御手杵はしばらく川に流されたのだった。
夕方。日が沈んできた。するとだ。
「あ、博多君!山伏さん!」
「小通連!加州と御手杵もいるか!」
「無事げなか!?」
山伏と博多と合流出来た。しかもそこには山茱萸がたくさん付いた木があった。
またしばらくして安定、陸奥守も合流。一同はさっそく山茱萸を摘む。
これで主の体は良くなるだろう。ザルいっぱいに摘んだ一同は本丸に帰還した。
「こんなにも。」
沢山摘んできたことに薬研は驚いた。これだけあるならしばらくは大丈夫らしい。
こうして遠征組、薬研のおかげで主は薬を飲むことが出来た。
ちなみにどうして夜更かししていたのかというと……。
「水着と…」「ふんどしだね」
部屋に並ばれたのは十数枚の男物の水着とド派手なふんどし一枚、紫の包みだった。
実は来月、海水浴をしたいと陸奥守が申請していたのだ。
「だったら水着なんて買えばいいのに」
「なんで手作りにしたんだろ?」
小通連は当日にお披露目しなさいと渡された自分の水着が入った包みを見る。
長谷部曰く金欠らしい。原因はお花見での無駄使い。つまり買いたくても買えないと言う事だ。
主は皆のために作っていたのだった。
この本丸は本当にめでたかった。
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時雨 - 凄く面白いです！続き楽しみに待ってますね(*^^*) (2016年12月17日 23時) (
レス) id: bb18c895b3 (このIDを非表示/違反報告)
シアトル(プロフ) - 面白かったです！続き楽しみにしてます！♪( ´θ｀) (2016年12月5日 13時) (レス) id: 93e9cd7354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AYA | 作成日時：2016年11月20日 21時
