2_ ページ3
Aside
『ユニフォーム部室に掛けておいたよ〜』
そう呼びかけると、青春を感じさせるような「ういっ」と言う掛け声が返ってくる。
そして皆が部室に入っていった間にグランドを平に慣らす。
『こうやってできるのもあと3ヵ月か〜』
そう思うと、思わず喉が詰まる程の寂しさに襲われる。
残り3ヵ月となると、やはり毎日のようにこの感覚に見舞われるもので。
『来年マネージャー来るかな〜?て言っても今年来なかったしちゃんと動けるのかな〜』
そんな不安もあるが、このチームなら大丈夫と、信じきっている自分もいた。
そうしているとあっという間にダイヤモンドは平たくなって、準備もできた。
ン「ウォーミングアップ始めるぞー」
「ういーっ」
キャプテン、ダホ君の声かけにより全員がウォーミングアップを始め出す。
ダイヤモンドの外側を五週走ってからストレッチを行い、動的体感や快感ジョギングがアップメニュー。
実はこのハードメニューは私が考えた事をまだ1、2年生は知らないから、引退最終日にでも話そうかな、と思っている。
『ふふ、きっと驚くだろうな〜』
そう微笑みながら、皆の必死に走る姿を目に焼き付けた。
ンダホside
皆、部室で乾ききっていたユニフォームを取り着替えを始めていた頃。
ン「もうこうしてここにいるのもあと3ヵ月かー」
無情に呟いてしまった。
「じゃあAちゃん先輩ももう居ないって事っすよね?!え!!!」
「唯一の癒しであった…Aちゃん先輩が…?泣きそう…」
「俺ら3年生の事ももっと悔しがってwww」
そんな会話を始めていた。
そこでひっかかったのは「Aが居なくなる」事に涙を浮かべたり悔しがってて、ちょっとだけ腹立たしい気持ちになった。
Aって所がなんかひっかかる。
なんだか気にしすぎて集中出来なくなった。
そんな、意味わかんない俺がいた。
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←1_
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:泡宮 ゆこ | 作成日時:2017年4月22日 6時