商店街で買い物をするようです ページ24
「っ…」
睨む三橋の怖さに、思わず後ずさりする
しかしそれを彼は許さなかった
「てめえよ、」
腕を掴まれ、引き寄せられる
「こっち見ろ」
「っ!」
目を合わせるのが嫌で俯いていれば、それさえも許してもらえないらしい
頰を両手で挟まれ、タコみたいな顔のまま、三橋の方を向かされる
「俺達を、他のツッパリ達と一緒にしてんじゃねえよ」
「!?」
目が合うと、軽く笑いながらそう言った三橋
“他のツッパリ”って…もしかして、私の通ってた中学の…?
なんで知ってるんだ…
私の悩む心境を知らず、ムニムニと頬を引っ張ったりして遊んでいる金髪
…もういいや
「あふぉぶな(遊ぶな)」
「えー?僕ぅ、聞こえなかったぁ〜」
「…」
おふざけが過ぎたな
「ってえ!」
三橋の脛を蹴り上げ、伊藤君の方へ逃げる
「どうしたの、Aちゃん」
女子二人と話していた伊藤君が、驚きながらも私を見る
無言で三橋の方を指差せば、納得したようだった
「酷くないかい?伊藤君」
「当然の報いだな」
「えぇ…」
・
伊藤君が三橋に話があると言うので、私は先に一人で帰る
最近は三橋や佐川達と帰ってたから…久しぶりだな
少し食料を調達しようと、商店街に寄る
目当ての食べ物を買って店を出たところで、灰色の制服の集団を発見した
…開久だ
いくら智司さんがいい人だとわかっていても、苦手意識は消えない
絡まれないように下を向いて歩くと、少しの不注意で一人とぶつかってしまった
「すいまs「何だてめえ肩ぶつけてきやがって!」
謝ろうとしたのに、遮られて怒鳴られる
なんて理不尽…
そのツッパリの声で、私に視線が集まっているのがわかる
しかし私はそれを気にせず、現実逃避に走る
そういや、スケバンメイクのままだったなぁ…ほんと救いようないや
「何、騒いでんだ…って、お前、喫茶店の…」
智司さんの声が聞こえ、ハッと我に返る
これはまだなんとかなるかもしれない
「そうです、あの喫茶店の人です」
「スケバンだったのか…」
「あ、いやその……スケバンです」
訂正しようとするも、最近スケバンであることを公表した事を思い出し、
スケバンであることを認める
「あ!あの時の…!」
そんな単語が聞こえて、そっちを見ると、見覚えのあるツッパリが居た
あー…私がボコられて仕返しした人だ。流石に殴っただけじゃ、記憶飛ばなかったかぁ…
というか、一年以上経ってるんだし…忘れてくれてもよくないか
643人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「愛され」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒玄(プロフ) - 白桜姫さん» さりげなく、嬉しい事を…!ありがとうございます(*´ω`*) (2018年12月30日 8時) (レス) id: ae6add9199 (このIDを非表示/違反報告)
黒玄(プロフ) - ぺんちきんさん» 本人に伝えておきます!!それなです!!!! (2018年12月30日 7時) (レス) id: ae6add9199 (このIDを非表示/違反報告)
黒玄(プロフ) - 空夏羽さん» ですよね!私ももらった時に惚れました…!( (2018年12月30日 7時) (レス) id: ae6add9199 (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 夢主が好きやわ〜^ ^続きも楽しみ! (2018年12月30日 3時) (レス) id: 65e85aeb0b (このIDを非表示/違反報告)
ぺんちきん(プロフ) - イメ画好きです!! かっこいいっす!!!! (2018年12月30日 0時) (レス) id: 5d2a6311dc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒玄 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=kurogen
作成日時:2018年12月25日 20時