【HQ.能力パロ】話をしよう 第四部

能力 187 ページ38

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｢はぁ……はぁ……まだつかないんですかー？｣

｢もうちょいだよ、確か｣

｢ホントですかー！｣


リエーフは少し息を荒らげながら急な坂道を歩く。そして不機嫌そうに聞くと山形が苦笑いを零しながら返した。
ここだけの話、本当はあと20分ほどある。



｢それにしても、まさか崖の下に何も無いとは……あの高さから落ちて2人とも無傷って有り得るんですか？｣


月島は先程から動きっぱなしで疲れた体を、無理やり動かしながらそう愚痴を言う。


月島の言葉通り月島、リエーフ、白布、山形の四人は、岩泉とAの救出のため一度2人が落ちた崖の下に行くも、驚くことにそこには誰もおらず、どうしようかと作戦会議をしたのであった。


万が一、岩泉が能力を発動して落下威力を減らし、Aをキャッチしたとしても、そんな神業を瞬時にできるとは思えないし、もしそうなら木々が焦げた形跡がある筈。しかしそういうのは一切見つからなかった。


そして白布の提案でもう一度例の神社に行くことになり、無駄足をふみながらも一応依頼解決らしき方向に進んでいた。



｢あの高さだ、落ちて無傷はありえない。でも誰もいなかったってことは、………最悪の場合を考える他ないだろ｣


月島の疑問に隣を歩く白布がそう答える


｢…………｣

｢大丈夫だよ。Aはともかく、岩泉さんも付いてる。並の事じゃ死にはしない｣


最悪の場合、と聞いて黙り込む月島。それを安心させるのように白布はそうつけ加えた。
白布と岩泉はそれぞれ違うチームに所属し、敵であるがその実力をお互い認めているのは確かであった。






そして20分ほど歩きようやく目的地に着いた四人は、その立派な鳥居を潜った。







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