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能力 25 ページ25

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青々と木が生い茂る道を7人で歩きながら、私は一人明るい声で喋りながら坂道を登っていた

ちなみに私以外は終始無言である。



「イヤー、今日はいい天気だね!君もそう思わないかい?」


「山かー。なんか、ハイキング気分。あ、もちろん依頼は忘れてないっすよ!任せときなさい!」


「あっ、ツバメだ!どこかに巣でもあるのかな〜」


「そうだ!家の窓を梟がぶち破った話でもする?」




しかし、数々の挫折を経て、今、それが実を結ぶ。



「あー、もう!!さっきから一人でペチャクチャペチャクチャうるせーんだよ!」

「おい、止めとけ二口」


キレ気味に私の方を睨み付けそう言ったのは茶髪で背の高いG2Aの二口。そしてピンク髪の花巻さんが止める

しかし、口を開いてしまえばこちらのもの。
私は大袈裟に驚いた素振りをしながらこう言った


「あれ、喋った!!一言も反応しないから耳が聞こえないか喋れないのかと思いましたよ!」

「はぁ?お前、巫山戯るのもいい加減にしろよ?」


眉を潜め低い声で言う二口
私はケロッとした表情で言い返した


「巫山戯てませんよ?大真面目です。だって私がこれだけ喋ってもだーれも反応しませんでしたから」

「無視してんだよ。いいから黙れ。Dランクが」

「君が私を黙らせられたら黙るよ〜」


ニコニコ笑顔で返す私を見て、彼は益々皺を寄せる


「おやおや、そんなに怒ってどうしたの。カルシウムが足りないんじゃない?」

「お前………1回痛い目に合わねーと分かんねぇみたいだな……」


二口はそう言って腰元の剣に手をかけた





その時、







「……おい、静かにしろ。音がした」


瀬見さんの刺すような声が響き、私たちは一度足を止め、そして全員が腰元の剣に手をかけた









…………が、









一向に何かが来る気配はない。






そして数人が気を緩めたその瞬間









ヒラリ、ヒラリと美しい紫色の1羽の蝶が我々の所へ飛んで来たのだ




「………蝶?」



二口がそう声を上げる。
確かに気を詰めていた分、蝶が出てくると少し気が抜けてしまう



と、思っていた矢先。







「………危ないっ!!」

「おまッ!!」




____ドンッ!!





私は咄嗟に目の前に立っていた二口を突き飛ばした。

蝶の口元にあるストロー部分(吸収管)が、針のように鋭くなり二口の首元を狙っていたのだ



あれは多分、毒とかの類だ




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0xx38t550360m7h(プロフ) - 甘納豆さんの作品大好きです!これからも頑張ってください! (2020年3月9日 12時) (レス) id: 70db7652be (このIDを非表示/違反報告)
コアラランド(プロフ) - い、一体夢主ちゃんの後つけてたのは誰なんだ(;・∀・) (2020年1月10日 22時) (レス) id: 5b9d17e3ea (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - 26ってもしかしてにr((面白いです!!パロ系の話大好きなので頑張ってください!! (2019年12月22日 10時) (レス) id: 86e8f7f917 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!無理しない程度で頑張ってください (2019年12月19日 23時) (レス) id: 398e0a716f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘納豆 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年12月2日 21時

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