夏の思い出 ページ6
暫くして司書の先生が入口から入ってくるのが見える
私は読んでいた本を閉じ、司書の先生に話しかけた
｢あの、先生。ちょっと聞きたいことがあって…｣
｢あら、Aさん。聞きたいこと？どうしたの？｣
そして司書の先生にこの本のことを話した
すると、先生は本を見ながら困ったような顔をしてこう続けた
｢変ねぇ。こんな本うちにあったかしら？図書室のゴム印も分類番号もないし……｣
｢え……でも、クラスの人は誰も自分のじゃないって…｣
そう言うと、司書の先生はカウンターに座っていた男の子に話しかけた
｢うーん……菅原くん、"怖い本"ってあるか調べてくれる？｣
｢あ、はい！｣
カウンターの生徒はそう返事して図書室のパソコンにある図書管理システムを使って題名の検索をかける
｢"怖い本"……っと、…………ないですよ｣
｢うーん……新刊の中にもなかったし……ほかのクラスメイトの私物の本かもしれないわね〜｣
そう言って困った様な笑みを浮かべる先生
私が少し肩を落として "そうですか…" と答えると、先生は明るい声でこう言った
｢多分、この本の持ち主も無くした事に気づいたら図書室に来るだろうし、それまで持ってていいわよ？｣
｢え……あ、でも…｣
まさかの内容に驚く
確かにこの本が図書室の物なら借りたいと思ったが、知らない人の本なら申し訳ない
｢大丈夫よ、Aさんは本を粗末にする様な人じゃないし貸しててもバレないわ。……それに、読みたそうな顔してるし！｣
司書の先生はそう言って悪戯っぽく笑う
読みたそうな顔…してたか…？
そんなことを思いながら私は先生の言葉に甘えた
この位の本ならすぐ読み終わるだろうし、大丈夫だろう
私は本を借りて帰ろうか迷っていると、司書の先生がカウンターの子に話しかけた
｢…あ、そうだ。菅原くん、私1週間ほど出張でいないから図書室の鍵任せてもいいかしら？｣
｢はい。大丈夫ですよ｣
｢ゴメンねぇ、助かるわ。いつもの感じで貸出してくれればいいから…よろしくね｣
｢はい、分かりました！｣
そう言ってカウンターの人はニコリと笑って了承していた
あの人、よくカウンターに居るし私もよく本を借りるので多分顔見知り…だと思う
確か……生徒会、情報部部長で図書室の管理をする係の人だ
鍵を任されるのも納得がいく
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煌(プロフ) - 色の本シリーズの作品作ってる方初めて見ました！更新楽しみにしてます！ (2020年4月2日 14時) (
レス) id: ca10bf24cf (このIDを非表示/違反報告)
二次元好きな甘党 - 色の本シリーズこの間図書室で見つけて読みました!面白かったです! (2019年11月17日 17時) (レス) id: ea092a75bc (このIDを非表示/違反報告)
青兎 - ホラーがものすごく怖いのに続きが気になって見てしまう〜！！ (2019年8月22日 14時) (レス) id: d50d29b004 (このIDを非表示/違反報告)
なーな@きゅうり(プロフ) - やばいめっちゃ怖い(私もホラーダメだけど見たw) (2019年8月21日 13時) (レス) id: 3e3ede44b2 (このIDを非表示/違反報告)
みぃむぅ(プロフ) - あぁ怖ァあ！！(ホラーダメなのに見る) (2019年8月17日 23時) (レス) id: 292ec018f1 (このIDを非表示/違反報告)
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