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その言葉に今度こそ頭が真っ白になった

今日の昼は流行りのカフェでパスタを食べただけだ
もちろんひとりで

なんならレシートもある

店員さんに聞けば証言してくれるはずだ

それに店舗に入る時も同じ男の人と入った覚えなんかない




否定できる証拠は沢山あるのに何だか急に言い訳がましく思えてきて


なんで私はこんな必死になって弁解してるんだろう


そう思ったら急にどうでも良くなってしまった



私が何も言わないのを肯定と見なしたのかトンちゃんは舌打ちをこぼした

「なんで浮気しとるお前にただの仕事の出張でとやかく言われなあかんの。おかしいやろ」


トンちゃんの目が明らかに彼女に向けるものではなくて、声のトーンもいつもより低い気がして途端に怖くなった



『もういい』

震える声を振り絞ってそれだけ言うと

パジャマから私服に着替え財布とスマホをバックに入れて家を出た


トンちゃんは私がバックを持って家を出ることも何処に行くのかも咎めることは無かった


まあ当然か

━━━━━━━━━━━━━━━
tn side


音を立てて閉まった扉を見てため息をつく

もう彼女が何処に行ったのかすら知りたくもない
勝手にすればいい


新人こと高校の後輩、香帆との出会いは偶然だった

新人として課長に連れてこられた時はどっかで見たことあるなーぐらいだったのに

指導係に任命されて関わっていくうちにどんどん確信に変わっていって

この前冗談半分で聞いたら本当に香帆やった


相手も薄々気づいていたらしく「やっぱりトン先輩だったんだ」と言ってくれた

一緒に仕事する新人が香帆だと分かってからは、あんなに辛かった仕事も少しは楽になった気がした


そんな日々を過ごしていたある日

課長から2人とも呼び出され例の出張を言い渡された

普段なら3泊4日なんて行きたくないから断るのに今回は香帆が居るからいいかなぁなんて思ってしまって

彼女に言おうとしても帰ってきたら先に寝ているし起きていても疲れきった表情で笑うから言うに言えなかった


彼女の浮気を伝えてくれたのも香帆だった

今日の午後昼から帰ってみれば香帆は深刻そうな表情でこちらの様子を伺っていて

何かと思えば彼女と男が親しげに話しながら店をまわっていた所を見てしまったらしい

香帆には彼女の写真を見せていたから分かったんだろう

しかし



「いつから間違えてしまったんやろなぁ」


いつもなら何か言葉が返ってくるからなのか今日はこの静寂が少し寂しかった

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炉愛(プロフ) - しぃぷさん» そうなんですね…!!黒い羊の方もずっと楽しみにしていて…そして今回最推しtn氏だったので居てもたってもいられずコメントしました。最後まで楽しみにお待ちしてます…!! (2022年2月5日 22時) (レス) id: 221ecac122 (このIDを非表示/違反報告)
しぃぷ(プロフ) - 炉愛さん» コメントありがとうございます。コメントとても嬉しいです!この作品は既にある程度の結末を決めておりますので、最後までお付き合い頂けたら幸いです (2022年2月5日 22時) (レス) id: a79433805b (このIDを非表示/違反報告)
炉愛(プロフ) - とても好きです…。好きです。応援してます。更新頑張ってください(*´`)!! (2022年2月5日 22時) (レス) @page2 id: 221ecac122 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しぃぷ | 作成日時:2021年7月4日 16時

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