大学 ページ1
゜
私がトンちゃんと出会ったのは大学2年の時の食堂だった
その日は鬱くんと一緒に食堂に向かっていた
食堂の扉を開けると後ろから声をかけられた
忘れもしない
トンちゃんとの初めての出会いだ
トンちゃんは私たちを見て｢大先生って彼女居ったんか…｣と驚いた表情で言った
それを聞いた鬱くんは大笑い
肩をヒィヒィ揺らしながら返答した
｢ちゃうよ。まだ友達｣
『まだってなに！？まだって。今後鬱くんと付き合う予定なんか無いけど！』
私は間髪入れずに否定したのを覚えている
しかしそんな私を見て吹き出したとんちゃん
後から聞けば必死に否定してる姿が面白かったらしい
そんなこんなで偶に食堂で会うと一緒にランチを食べる仲にまで進展した
3人で食べることもあればトンちゃんと2人で食べることもあった
誰かとお昼を食べるのが習慣になりかけていたある秋の日、珍しくトンちゃんが浮かない表情をしていた
どうしたのかと聞くと親しくしていた友達が女の子に猛アタックして付き合うことになったらしい
なんだそんな事かと思ったが当の本人には重大なことらしく私が励ましても彼の周りの空気は変わらなかった
｢俺やって彼女欲しいわぁ｣
そんな彼を見てつい本音を漏らしてしまった
『私トントンくんの事好きだよ。』
その頃はまだ鬱くんが呼んでいたあだ名で呼んでいて
その言葉が予想外すぎたのかトンちゃんが動揺するのが見て取れた
｢……ほんまに？｣
そう言う彼の表情がまるで捨てられた子犬のようで、今まで蓋をしていた気持ちがぶわっと溢れ出て半ば投げやりだった
『好きだよ。もちろん異性として』
｢俺も……Aのこと好きや｣
思わぬ言葉に全身が硬直したのを今でも鮮明に覚えている
え？トントンくんも好き？
未だ現実を飲み込めていない私をスルーしてトンちゃんが話を続けた
｢ほんまは今の全部ウソ。あー違くて、好きなことは嘘やないけど｣
と今度は何故かタジタジになって事の発端を話してくれた
どうやら彼も私のことが好きだったらしい
しかも初めて会った時から
俗に言う一目惚れ
何とかしてこの想いを伝えられないかと鬱くんに相談したらなんかいい感じに持ってけと雑に言われたそうだ
鬱くんらしいアドバイスと言えばらしいけど
トンちゃんが話終わる頃には何故か涙がこぼれていた
その様子を見たトンちゃんは何も言わずに抱きしめてくれて
少し気恥ずかしかった
そんな初々しい出来事から早5年
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炉愛(プロフ) - しぃぷさん» そうなんですね…！！黒い羊の方もずっと楽しみにしていて…そして今回最推しtn氏だったので居てもたってもいられずコメントしました。最後まで楽しみにお待ちしてます…！！ (2022年2月5日 22時) (
レス) id: 221ecac122 (このIDを非表示/違反報告)
しぃぷ(プロフ) - 炉愛さん» コメントありがとうございます。コメントとても嬉しいです！この作品は既にある程度の結末を決めておりますので、最後までお付き合い頂けたら幸いです (2022年2月5日 22時) (レス) id: a79433805b (このIDを非表示/違反報告)
炉愛(プロフ) - とても好きです…。好きです。応援してます。更新頑張ってください(*´`)！！ (2022年2月5日 22時) (レス) @page2 id: 221ecac122 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しぃぷ | 作成日時：2021年7月4日 16時
