都合の良い御伽噺 ページ49
“ 愛してるだとか、キスしたいだとか、それも全部、かわいそうからきてたのかよ。本心からじゃなかったのかよ"
この言葉を聞いた時、正直チャンスだと思った。
______フレッドから離れる良い機会だと。
もしサンタがプレゼントをくれるなら、
この世界からいなくなる覚悟を持たせてくれる、素敵な
嗚呼_____フレッド、あなたやっぱり私のサンタさんだわ
Aはチャンスをもらえた喜びを胸に、フレッドを突き放す言葉を放った。フレッドに杖を突き刺された時も、深い悲しみが顔を出したが気づかないフリをした。
そして怒ったフレッドは乱雑に杖をローブの中にしまい、強く地面を蹴ってAの元から去った。
彼に壁へと押し付けられた背中がジンジンと痛んだ。
先程まで今までに無いくらい体を寄せて密着していたはずなのに、全くドキドキしていなかった。自分の心臓に手を当てても鼓動の速さはいつもと変わらない。嘘をつくことへの罪悪感が、少しも鼓動に現れていない。至って冷静で、冷や汗一つかいていなかった。
そんな自分が気持ち悪かった。
どうして、
____どうして私は、愛する人にあんな酷いことを言ったのに、
こんなに平気でいられるの。
「ホンット最低...ごめんなさい...ごめんなさいフレッド...」
Aは制服の心臓辺りをぎゅっと握りしめ、そのままズルズルと床に座り込んだ。
ずっと泣いてこなかったAの目から零れ落ちる涙は止め方を忘れていて、いやに温かかった。
Aは図書館の窓際で本を読みながらその日のことを思い出す。
今はもう涙は流れていなくて、一滴も溜まっていないカラカラのいつもの自分に戻っていた。
きっとフレッドは、自分がもう言い寄ってこなくて清清してるに違いない。うざったくで面倒くさくて気持ち悪い女が来なくて毎日が幸せだろう、とAは思った
"嘘よ、全部"
「嘘なんて、そんなわけないじゃ無い...全部本当に決まってるわよ...」
あの日、自分から出た言葉に怒りと悲しみが湧く。
好きなのに、本当に愛しているのに。
許されるのなら、もう一度貴方好きだと言いたい。
貴方がどう受け取っても構わないから、どうか、これで最後にするから_____
「ッヘぇ、何が...本当だって？」
___どうして、どうして。
私はまた都合の良い
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ちとせ(プロフ) - ちぢぶさん» レスにレス失礼します、ええー！ええー！すごくすごくすごく嬉しいです（ ; ; ）続編もとっても楽しみです☺︎ (2023年3月5日 11時) (
レス) @page50 id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
ちぢぶ(プロフ) - ちとせさん» わ〜！ありがとうございます〜！！是非これからも3人の物語を見守っててくださいませ...！私もちとせさんの作品を愛読させて頂いてます...！！大好きです...ﾍﾍ...^^*こちらこそ応援してます！更新頑張ります！ (2023年3月5日 9時) (レス) id: a1d11d1f69 (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - コメント失礼します☺︎女の子とフレッドくんはもちろん、ジョージくんも可愛くてかっこよくて素敵です、みんな幸せになって〜〜の気持ちで読んでます（ ; ; ）これからも応援してます、すきです♡♡ (2023年3月4日 21時) (レス) @page48 id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
ちぢぶ(プロフ) - rapierさん» わー！ありがとうございます...！嬉しいです...更新頑張ります！ (2023年2月25日 20時) (レス) id: a1d11d1f69 (このIDを非表示/違反報告)
rapier(プロフ) - めっちゃくちゃ好きです!応援してます‼︎ (2023年2月25日 19時) (レス) @page7 id: bda167fb53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぢぶ | 作成日時：2023年2月18日 0時
