NARUTO番外編『砂塵の精鋭たち』 (ページ4)

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倒す蛮族のアジトは二つあった。
翡翠は、そのうちの一つに向かっていた。薊もすぐ横を走っている。「あと少しですね！」薊は明るい声で言った。「ああ。」勿論ここに必ず蛮族がいるとは限らない。ハズレかもしれない。だが行ってみる価値はありそうだった。「着いたぞ。」しばらくすると、翡翠が言った。茶色い枝がつるのように絡んだ籠がひっくり返ったような、ドーム型のアジトだった。「入ろう。」中は真っ暗だった。一歩踏み出すと、冷たい刃物が首に突きつけられた。「何か用かい。お姉ちゃん。」男の猫なで声だった。その手が、の胸に伸ばされる。「悪魔の使いよ。」あらかじめ用意した答えを口にする。すると男はすぐさま手を離した。「な、なんだお頭の客か。それならそうと、先に言ってくれ。」弱々しくそういった彼を気絶させ、翡翠は薊の手を引いて進んだ。途中、暗闇にすっかり馴染んだ目に、蛮族の男のひとりが映ったので、頭の部屋への道を聞いて進んだ。ついについた赤い扉は、大きく開かれていた。

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