1.とある脇役の独白 ページ1
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初めに。
突然だが、私の主張を聞いてほしい。
人は産まれた時、2つの種類に分けられると私は思っている。
一つは、生まれつき才や美貌を持ち合わせ、非日常をおくるいわゆる『
もう一つは、才も顔も平々凡々。普通の日常を送り、時に主人公のあれやこれやに巻き込まれ呆気なく死んでしまういわゆる『
よく「人生の主人公は自分だ」って言う名言をよく聞くけれど。私はどうも理解できない。
合ってはいるのだろうけれど、けれども、脇役は脇役で人生を主人公と思えるような日々を送っているのだろうか?否、全くもってない。
時には、主人公の非日常に巻き添えになって死んでも何一つ気にされることのない。主人公や
こうして聞いてみると、脇役は平凡で不憫な人と思うでしょう。
が、私はそうは思わない。
寧ろ、脇役ほど最高の人生がおくれる日々は無いと思っている。
それを考える私は、そんな最高の
産まれた時、何の変哲もない家族に、顔。
物心ついた時私は平凡な脇役なのだと。
初めて分かった日、喜びを覚えた。
だが、そんな私は才だけは少し『普通』ではなかった。それだけは、脇役から少し遠い。
これだけは全力で隠し通さなければならない。
まだ人生は長いこと。
人生とは何が起こるか分かったものではない。
脇役にも時に、非日常が隣にいる時があるのだ。
油断は禁物。
なんとしても、避けなければならないのは正に
それだけでも脇役人生は狂ってしまうから。
だから、今日も演じよう。
ただの脇役であることを。
凡人でいることを。
それが私の
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作者名:朝顔 | 作成日時:2021年3月1日 18時