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『ハックシュン!』
「ごめん、今すぐ体を暖めてやりたいところなんだけど…!」
『ん、大丈夫』
追っ手の足音が聞こえてくる。
抱き抱えられてる私はそのままニュートの胸ポケットに手を突っ込む。
目的の物を掴んだ瞬間、2人に魔法を放たれニュートとティナがそれを避ける。
私はそのまま手の中にあるスウーピング・イーヴルを投げた。
闇払い達をなぎ倒してくれるスウーピング・イーヴルにニュートとティナは驚いた顔をする。
『ほら走って!』
「さすがだよA…!」
『でしょ?脳みそ吸わないで!戻れ!』
倒れてる人間の脳みそを啜るスウーピング・イーヴルを呼び戻す時に2人の魔法使いが攻撃を放ってきたが、スウーピング・イーヴルが目の前を横切り魔法がはね返って2人は自滅をする。
Aの手に戻ってきた大きな鳥っぽいものを見てティナは驚きの声を上げる。
「あの鳥は何!? 」
「スウーピング・イーヴル!」
「気に入った!」
しばらく走るとまた足音がして敵かなと思ったらクイニーとジェイコブだった。
クイニーの手にはトランクとみんなの杖が握られている。
「ど、どうしちゃったのA!?」
「それはあとだ!」
「そ、そうね!とりあえずトランクに入って!」
クイニーが差し出したトランクにみんなで入る。
そのうちにクイニーはここから連れ出してくれるらしい。
トランクに入るとジェイコブとティナは動物を見に外に出てる。
私とニュートは小屋の中にいた。
杖を受け取り、自分に向けて服を一気に乾かす。
自分のコートとポーチも身に付け終わって椅子に座ればニュートは私の前に来る。
「首はどう?」
『ん…一瞬だったし跡残ってないしょ?』
「そう…だね、大丈夫そう。そういえば靴は?」
『あー…向こうで脱ぎ捨てた』
「靴の予備は?」
『私のカバンに入ってる』
そう言うと、ニュートは私の前に跪いて足を触る。
「…冷えきってる、感覚はある?」
『若干……』
「…無茶しないでよ…頼むから…」
ニュートが泣きそうな顔をする。
それに思わず愛おしく思ってしまい顔を近づけて鼻にキスをする。
『ありがとう、でも大丈夫。私は魔法薬の知識が豊富なんだよ?治せる』
「ん、そうだった」
ふわっと笑ったニュートは私の顔を見ると、ゆっくりと顔を近づけてくる。
それにゆっくりと目を瞑ろうとした時にコートの中がモゾモゾと、動く。
ぴょこ、と顔を覗かせる二フラーにニュートはため息を着く。
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紅月@aile(プロフ) - 初コメ失礼します!映画沿いで主人公ちゃんとニュートの絡みにドキドキしながら読んでました!何より、文才が凄くて感動しました!2作目も読みたいです! (2022年5月16日 17時) (レス) id: 1bb58b29e8 (このIDを非表示/違反報告)
ロッカルキングボーン!(プロフ) - 初めてのコメント、失礼します!本当に本作品が大好きで、本当に最高でした…!主人公ちゃんとニュートの関係性も最高ですし、なにより文が読みやすくて本当に素晴らしいの一言に限ります…!この作品を書いてくださり、そして公開してくださりありがとうございました! (2022年5月12日 0時) (レス) @page50 id: c839c729ee (このIDを非表示/違反報告)
おちゃ(プロフ) - はじめまして!1作目完結おめでとうございます!!いつも楽しく拝見していました。是非2作目も読みたいです。よろしくお願いします! (2022年5月12日 0時) (レス) @page50 id: 619933edc5 (このIDを非表示/違反報告)
koropochi0125(プロフ) - 2作目お願いしてもいいですか? (2022年5月11日 21時) (レス) @page50 id: f7a260b65c (このIDを非表示/違反報告)
真実(プロフ) - 初コメ失礼します!!完結おめでとうございます!!2作目も楽しみにしています! (2022年5月11日 18時) (レス) @page50 id: 6427fd8af0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あるっぷ | 作成日時:2022年5月1日 20時