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『さんはなくていいよ。私たち子供の時から一緒にいるから』
「へぇ…幼馴染で恋人？」
『んーまぁそんなもんね』
「結婚は？」
『……うーん、今は忙しいし…もう少し先でもいいかも』
「……」
「そうか…」
この手の話は苦手だ。というかニュートが黙り込んでしまう。
私の見えないところでジェイコブはニュートに向かって肘で軽く突いていた。
「なぜパン屋を開こうと思ったの？」
「なんでって…今キツいんだ、缶詰工場の仕事が。缶詰好きか？」
「『いや…』」
「そっか、俺もだ。だからパンでみんなを幸せにしたいのさ。おっと、こっちだ」
道を曲がって進むと、所々にキラキラと光るものを見つけた。
ニュートとコワルスキーさんが私が足を止めたのに気づいて一緒に足を止めて待ってくれる。
『みてこれ』
足元を指刺せばニュートは納得したように頷く。
二フラーが通った跡だろう。
屈みながらその痕跡をたどっていくと宝石店で何か見かけたような気がした。
数歩戻って飾られているところを見れば二フラーが固まっていた。
腕にかけていた重そうなネックレスが二フラーの腕から滑り落ちると、こちらをゆっくりと見つめる。
数秒目が合った途端、二フラーは逃げ出した。
「フェネストラ！」
ニュートが咄嗟に呪文を言うと目の前のガラスが砕け散る。
『あぁもう！嘘でしょ！？』
その声につられてコワルスキーさんが驚いたようにこちらに来るが、ニュート立ちを見て頭を抱えることになる。
棚を漁りまくり、よじ登っては飾られているケースをなぎ倒し、しまいにはシャンデリアを掴んでクルクルと回っている。
『っ〜！！これじゃあただの強盗犯じゃない…！』
「……実はニュートってやばい人？」
『というか…動物のことになると周りが見えなくなるのよね…』
あまりにも大きな物音を立てるから人目が気になる。
夜だから人通りは少ないが…
その時、ニュートのトランクが1個鍵が空いてしまう。
『閉めといて』
ジェイコブにそう言い残し、私は杖を構える。
もう一個残っていたガラスの前に立って中の様子を覗けば、ちょうどこっちに向かってきて……
ニュートと二フラーが暴れたせいで棚が傾いて私のいるガラスの方に倒れてきた。
驚いた顔をしたニュートと至近距離になる。
ピシッといい音を残してガラスに亀裂が入っていく。
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紅月@aile(プロフ) - 初コメ失礼します！映画沿いで主人公ちゃんとニュートの絡みにドキドキしながら読んでました！何より、文才が凄くて感動しました！2作目も読みたいです！ (2022年5月16日 17時) (
レス) id: 1bb58b29e8 (このIDを非表示/違反報告)
ロッカルキングボーン！(プロフ) - 初めてのコメント、失礼します！本当に本作品が大好きで、本当に最高でした…！主人公ちゃんとニュートの関係性も最高ですし、なにより文が読みやすくて本当に素晴らしいの一言に限ります…！この作品を書いてくださり、そして公開してくださりありがとうございました！ (2022年5月12日 0時) (レス) @page50 id: c839c729ee (このIDを非表示/違反報告)
おちゃ(プロフ) - はじめまして！1作目完結おめでとうございます！！いつも楽しく拝見していました。是非2作目も読みたいです。よろしくお願いします！ (2022年5月12日 0時) (レス) @page50 id: 619933edc5 (このIDを非表示/違反報告)
koropochi0125(プロフ) - 2作目お願いしてもいいですか？ (2022年5月11日 21時) (レス) @page50 id: f7a260b65c (このIDを非表示/違反報告)
真実(プロフ) - 初コメ失礼します！！完結おめでとうございます！！2作目も楽しみにしています！ (2022年5月11日 18時) (レス) @page50 id: 6427fd8af0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あるっぷ
| 作成日時：2022年5月1日 20時
