嵐の前の ページ11
沢田家近所の公園にて、オレとランボとイーピンは砂のお山を崩していた。
「ぐぴゃあ！」
てっぺんに刺した小枝がぽて、と倒れた。そのまますてーんと後ろに転がったランボは、何度目かになる「もう一回！」を叫んでイーピンに呆れられていた。
なんでここにいるかというと、ランボの護衛をするためである。
きっかけは、チェルから届いた報告だった。
『ヴァリアーと9代目がイタリアを出たもようです。日本に降り立ったのち、並盛へ向かい、拠点を構え先行隊を送り出すまで3、4日はかかるかと』
オレはチェルたちと鹿目に「決まっていること」を話した。予言かと聞かれ、定められた順序であると答えると、鹿目はいつものようにそれ以上尋ねてこなかった。あいつ、ほんとはオレと一緒で原作知識あったりとかしない？なんでそれで納得したのか本当に謎。
そうしてオレの最終目標と今後の方針を共有したわけだが、XANXUSの氷解作業にあたった構成員・ルチアには、重要任務として、眠りから目覚めたXANXUSに対して説明をしておくよう頼んだのだ。
ひとつ、あなたは役割を果たさねばなりません。
ひとつ、現在あなたが眠りについてから八年が経過し、9代目は後継を見出しています。あなたは抗い、怒りを燃やし、求め続けるでしょう。しかし今回の戦いでは敗北します。
ひとつ、我々はある目的の達成のためにあなたを目覚めさせました。その手段として、あなたがこれから取る「ある計画と行動」を支援させていただきます。
言い終わり、なにかご質問はと尋ねたところでカッ消されそうになったそうだが、ガス欠で未遂に終わった。潜入した時と同じように姿を消し、本部に帰って来た瞬間「殺されるかと思った！！！」とバディに泣きついたところまでがセットで報告され、そこから一ヶ月経った。今日か明日にはヴァリアーが来る。
「もう日も暮れるし、帰ろうランボ。イーピンの足離して〜」
「ヤだもんね！」
「ママンのご飯食いっぱぐれてもいいの？今日はハンバーグだって言ってたのにな〜？」
「…………帰る……」
うんうん、奈々さんのご飯は最強だな！ちょっとだけ不満顔のランボの砂を払って、一緒に沢田家まで歩く。
「明日はなにして遊ぶんだ？」
「京子とハルが駅に連れてってくれるって！フゥ太も一緒だもんね」
「、？」
鈴兎さんも来る？と見上げて来るイーピンに、オレは仕事〜と答えて頭を撫でる。今日なにもなければ、勝負は明日。
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卯月伍(プロフ) - 暁月臨さん» ありがとうございます！下手すると数ヶ月とか挟んで急に投下するスタイルですが、続きを待っていてくださる方がいると思うとモチベが上がります！ (12月21日 20時) (
レス) id: cac572832d (このIDを非表示/違反報告)
暁月臨(プロフ) - めっちゃ好きです…！続き待ってます！！ (12月12日 14時) (レス) @page30 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：卯月伍 | 作成日時：2020年11月14日 12時
