羊というよりヤギですね2

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『流石は新村君。その通りだよ。

焼死は、即死ではない。
火に焼かれた人間が、ああも大人しく静止していられるかな？』

リツ「確かにな！」

コウ「ツヅミ、つまり、こう言いたいんだろう？


死因は、焼死ではない。炎はあくまで、本当の死因を隠すためのカモフラージュ。…サトルさんとお前がやったようにな。」


『別に、1回目の事件のカモフラージュについては、自分がやったという確証はないだろう？それに、考えたのは彼だしね。


…でもまぁ、言いたいことはあってるよ。』


ここで1度、みんなの表情をみわたす。

彼は相変わらずわかりやすいけど、…もう1人、若干焦ってみえる人物がいるのを視認した。


『そこで次の疑問だ。

狼はなぜ、死体を燃やしたのだろうか。』


わざとらしく、問いかけた。



答えたのは、2人。



ユキナリ「それはもちろん、証拠隠滅のためじゃないの？」


さっき焦った顔をしていた霜月君。


マキ「確かに証拠隠滅のためかも。燃えてしまえば現場の証拠を探すことなんてできない。現に私たちは、これといった証拠を見つけられてないしね。」


そして、霜月君同様、一瞬顔をしかませた、彼女。






コウ「証拠隠滅か…しかし、そのためにわざわざこんな大掛かりなことをするか？」

リツ「確かに、こんな目立ったことをするなんておかしいよな。普通こっそり殺して、証拠隠滅もこっそりやるよなー。」

『加えて、今回の狼は事件発生まで慎重だった。

そんな狼が、証拠隠滅のためにこんなに人目を集めるやり方をするとは考え難い。


だって、あの火災のせいで、死亡時刻は3時だと、みんなの共通認識として残ってしまったからね。』

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