Lxvii ページ26
『…………ははっ、』
途端。
乾いた笑い声が、部屋に響いた。
その声は、あまりに無機質で、今まで聞いてきたもののどれとも当てはまらなくて、
ミサキがミナを見る。
彼女は、笑ってなどいなかった。
『殺し合いをさせた張本人のくせに、よくそんなこと言えるね。』
ミサキ「っ…!!!」
『ねぇ、ミサキちゃん。私がいつからこのゲームの真相に気づいたと思う?
いつから、君に私がミナであるとアピールして、ここまで来ようって計画してたと思う?』
ミサキ「いつ…って、それは…」
『最初から。
あの小さな部屋で、ツヅミの写真を見たあの瞬間から、"自分のために他人を売る"だなんて、何も知らないメッセージが書いてあったのを見たあの瞬間から、私はずっと考えてたんだよ。』
笑っていない。
初めて見た。
その時初めて、怒っている彼女を、見た。
笑っていないミナの声は、
心底、憎しみがこもった声だった。
『他の奴らと一緒にしないでくんないかな。
私は、1度だって忘れたことない。
5年前のあの事件も…
ツヅミが死んだあの日も…!
……………最初君を見た時、すぐわかった。5年前、殺された夫婦の娘の子だって。
…ツヅミが情報をまとめてたノート、焼けて見えないとこもあったけど、そこは読めたから。
…………偽善者ぶんないでよ。
君だって同じでしょ?
私は、ずっとずっと憎かった。
あの事件を起こしたユウヤも、その原因を作ったくせにのうのうと生きてるアイツらも。
ずっと、
ずうっと、
殺してやりたかった。
あの事件さえなければ、ツヅミは家に火をつけて自ら命を絶ったりなんてしなかったのに………!』
81人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「無印」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クライヤ(プロフ) - 白井ゆりさん» そう言っていただけると嬉しいです!!これからも続き更新してきますので楽しみにしててください!! (2022年3月23日 6時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
白井ゆり - かなり続きが気になります‼︎ 続き書くの頑張ってください‼︎ 待ってます‼︎ (2022年3月23日 1時) (レス) @page36 id: fb320e0723 (このIDを非表示/違反報告)
クライヤ(プロフ) - なかねこさん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます!!!喜んでいただけているようで嬉しい限りです!!!!これからも更新頑張っていきます!! (2022年3月20日 11時) (レス) @page19 id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
なかねこ - 続編ありがとうございます!占ツクログインしよっかな...ログインしたら間違いなく一番にお気に入り作者に入れます!!!!いつも面白い作品ありがとうございます!応援してます! (2022年3月19日 18時) (レス) @page11 id: c7c3a69365 (このIDを非表示/違反報告)
クライヤ(プロフ) - 青いGさん» ありがとうございます!!!そう言って頂けると嬉しいです!!いつも読んでくださり感謝の極みです!!!これからも更新頑張ります!!! (2022年3月19日 10時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:クライヤ | 作成日時:2022年3月19日 4時