金髪少女と出会いの物語

黒猫の刺客（５） ページ22

「ん？.......あぁ、白雪は？」


「ミツヒデとAが見送りして帰ったよ」


起きて、第一声が白雪のゼンであった…



「そうか...ん？」

何かに気づく...それは白雪が忘れた本だった


「あいつ、忘れ物か」


ゼンがそうつぶやくと、向こうからゼンを呼ぶ声が...



「ゼン殿下、お休みのところ失礼致します」


「これは、ハルカ侯爵」



そして、執務室に向いながら話をする



「軽々しく外の人間と会うな？」


「貴方様は一国の王子というお立場

親しくする者は、特に用心して選ばなければなりません」



執務室についたので、木々が執務室の扉を開け、ゼンとハルカ侯爵を中へと通す


「この身と、王子の権威を守るため

だろ？知ってる」


「分かっておいでなら、氏素性のわからない町娘を城に招くのはおやめ下さい」


「気に入らないか？」


「娘が期待し、付け上がります

それ相応の身分が欲しいだの、国王陛下に紹介して欲しいだの

身勝手な要求をされたらどうします

強い者にはすぐに屈し、自分の力では一つもも前へ進めぬ

そのような娘を側に置くなど、殿下が臣下達に非難されるだけで何の得もない！」


バタンッ...

さっきまで読んでいた、白雪が忘れていった本を閉じるゼン


「自分の力では前へ進めぬ...か、なるほど

では、そんな期待を持ち合わせていない娘であれば？」


ゼンのその言葉に、言葉を詰まらせるハルカ侯爵

「殿下、そんな娘がどこにおります」


とすかさず反論するが、


「だから、居ればいいのかと聞いている」


「いるとおっしゃるのなら、是非お連れいたただきたいですな」


「さっき来ていただろ？ハルカ侯も見かけたのではないか？」

「っ......殿下！私は言葉遊びをしに参ったのでありません！！」

と大声で怒鳴るハルカ侯


「俺も遊びで言っているわけじゃないぞ、ハルカ侯」


ゼンの言葉に驚き、怒りをこらえるハルカ侯

「分かりました」


ガチャ...ドアを開け、去り際に

「一日も早く殿下のお目が覚めるよう祈っております.......失礼」


「はぁ.......」

木々が声をかけると、体を動かしに行くと言う




その頃、ハルカ侯は

「全く、あの御方は...あれでは何を言っても無駄だな

やはり、娘の方に頼む他無いようだ」


「了解」

ハルカ侯のその言葉に、クナイをだす怪しい男

彼は、白雪を望遠鏡でみていたあの怪しい男のようだ


風と共に木の上から消えた男...


そして、城の上へ

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