金髪少女と出会いの物語

山猿の誘拐（６） ページ14

『ふぅ、よし！このまま木に飛び移るけど平気？』


「大丈夫」

『じゃあ、私が先に行くよ』

タッタンッ、スタッ.......


『よし！白雪！大丈夫、来て！』


白雪は怖かったがAのがいた為足が動いた


白雪も何とか下に降りた


このまま港まで走ろうと話していると、

ガチャッ！


そこには巳早がいた


『！？...なんで！？』


「そりゃ、心優しいあんたが弱めの手刀をご馳走してくれたからな」


そう、Aは少し弱めの手刀をくらわしていた

...それが仇となった


Aは白雪を庇うように前へ出る


すると、巳早はナイフを取り出した

勿論Aも足に仕込んである短剣を取り出すが

巳早は白雪を狙った


.......その為Aは白雪を庇い腕と足を切られた

いつもはそれ位何ともないが、寝ずに白雪を探していたため、疲れがドッと押し寄せた


動けなくなったAを確認すると

今度は、たいまつを持ち白雪に近づいた


『白雪に近づくな！』


Aの言葉を無視し、逃げようとする白雪を壁に押し付け

顔の横にたいまつを


「この山で俺の足には勝てねぇよ？

あんたさぁ、今ここで逃げたって、また別のヤツに狙われるかもよ？

貴族やら王族やらに自分差し出せば安全だろ？

守られながら贅沢もできる、上手い使い道だとは思わねぇか？

なぁ？赤髪ぃ！」



「私は、そんな道に興味はない！」


「ちっ.......だから俺が連れて行くんだよ」

『白雪！逃げてっ！』


ダメかと思ったその時


カンッ！

巳早のたいまつが吹っ飛んだ


「っ！ 誰だてめぇ！」

『ゼンっ！』

巳早は腰の剣を抜いた、
しかしゼンの方が圧倒的に強くすぐやられた


「はぁはぁはぁ.......

よぉ白雪、日帰りじゃ無かったのか？」


そう言い白雪の顔の横に手をつくゼン

『(なんで、壁ドンやっんの？)』


「ゼン.......」


「怪我は？」


「平気.......それよりもAが！」



「A！随分とやられたな」


『ゼン、ごめん

私、せっかく白雪と一緒に来たのに

来た意味無かった』



「A！それは...」

白雪が言いかけると


「それは違う！お前がいたおかげで、白雪が無事だったんだろ？

ありがとうな、A！

あー、ユウに怒られるかもな...」



「うんっ、うん！

それは大丈夫、私から言っとく」


苦笑する２人...

ユウとは後ほど出てくる、Aの兄

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