十二夜<具現> ページ15
「それで、このイノセンスっていうのがアクマと戦える武器なのよ」
「凄い物なんですね・・・」
空が夕暮れの色からすべてを飲み込む闇に変わるその下で、Aとリナリーはとても楽しそうに会話を弾ませていた。
リナリーとAはすっかり打ち解けたようで、イノセンスというものに興味を持ったAに自分のイノセンスを見せたりして傍から見れば、仲の良い姉妹のようにも見える。
「多分Aも持っていると思うんだけど・・・心当たりのあるものは無い?」
「僕・・・?えと・・・」
Aはスカートのポケットや上に羽織っているカーディガンのような服の内ポケットなどに一通り手を突っ込んだ後、あ、と小さな声を漏らして、そっと首に掛けていたものを外して手に乗せた。
それは水晶のように丸い球体が紐に付けられている、あまり飾り気の無いネックレスだったが、その水晶の中はぐるぐると渦巻いていて、何か力がありそうな雰囲気を纏っている。
「でも、Aはこれでどうやってアクマを倒していたの?」
不思議に思った事をリナリーが尋ねると、Aは少し得意げな顔をして、そのネックレスを右手に乗せて前へ突き出した。
「ちょっと離れててください・・・すぐ、わかります・・・」
Aは数回深呼吸をすると、前に突き出した右手にかぶせるように左手を乗せ、そのまま薄く伸ばすかのように横へ引っ張る。
すると、何も無かった空間に突如として光の粒子が漂い、即座に形を成し始める。
数秒後には蔓が巻きついたようなデザインの弓がその場に具現していた。
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つきのかりん(プロフ) - 無事完結させる事が出来ました!どうぞこれからも宜しくお願い致します!! (2015年1月6日 0時) (レス) id: 07440e95d6 (このIDを非表示/違反報告)
つきのかりん(プロフ) - Kさん» ありがとうございます!頑張ります!! (2014年8月16日 2時) (レス) id: a15fc9cb35 (このIDを非表示/違反報告)
K - 頑張ってください! 応援してまーす\( ´ ∀ ` )/ (2014年8月14日 22時) (レス) id: 6f49b786e4 (このIDを非表示/違反報告)
つきのかりん(プロフ) - 初コメントありがとうございます!!今プロットを練っているところなので、もうしばらくお待ちください!!更新頑張ります!!(^^) (2014年7月20日 23時) (レス) id: 0f8a230ef4 (このIDを非表示/違反報告)
シュラ - 更新頑張って下さいね(* ̄∇ ̄)ノ (2014年7月18日 22時) (レス) id: 97a80a6ee5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つきのかりん | 作成日時:2014年6月17日 22時