葛藤と恋 (ページ1)

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カップルページ1

小学1年の頃、同じ方向で帰る仲の良い女の子はいなかった。
友達も特に欲しいとは思わず、自然と友達が増えるだろうと余裕を持っていた。
それから、１週間が経ったが未だに友達は増えなかった。
悩んでいると、ある一人の男子が喋りかけてきた。
後に、この男子がキーとなる。
男子では珍しい水色のランドセル。
「えっと、同じクラス？」
「うん。」
「わたしに話しかけて来たのは、なんで？」
「一緒に帰りたいな！」
初めて一緒に帰る人がこの男子だった。
「う、うん。いいよ。わかった」
「やったー！」
焦りを見せながらも同じ道を歩く。
歩幅は私の方が大きく、若干男子が遅れていた。
ペースを落とすと、すぐに男子は追い付いた。
「給食おいしかったねー」
「うん。わたし、パンが好きだから嬉しかったな。」
「よかったね！」
他愛のない話。
「あ、この信号わたれば俺の家だ。じゃあね！」
「じゃあね」
手を振り返す。
「うれしいな」
呑気にそんなことを思っていた。

隣のクラスの男子が私に話しかけてきた。
「一緒に帰ろう？」
「いいよ。名前は？」
「えっとね、ひなただよ」
「わかった、一緒に帰ろう」
紺色のランドセル。
顔とか気にしない私は沢山話して、仲良くなった。
「私のお家ここなんだ、ばいばい。」
「ばいばい！明日も帰ろう」
「うん！」
家に帰り宿題を始め、いつも通りぬいぐるみで遊ぶ。
「かわいいなー」
ケアベアのピンクのぬいぐるみ。今でも大事に持っています。
ゴシックちゃんと名付けた黒猫のぬいぐるみ。
お小遣いいらないから買って、とお願いしたぬいぐるみ。
ぬいぐるみ遊びが終わる頃には夕方。
昔話はこれで終わります。
__現在の話__
ひなたくんは私にたまにしか話しかけてこなくなってしまいました。
6年生は、噂話が多いからかな。
一緒に帰ると女子たちにラブラブとか言われたりしちゃいます。
目を合わせて来ない。合ってもすぐプイッと目を逸らします。
私は何かしましたっけ？