18歳の運動音痴 ページ4
何を隠そう、白井Aは極度の運動音痴だ
Aにとって、クラスで地味に過ごしていて良かったと思えるのは体育の授業中だった
地味な人間であったお陰で50メートル走や走り幅跳びで目を疑うような結果を出そうとも注目されることは無いし
それ故、嘲笑ったり冷やかされることもない
小さい頃からドッヂボールでは最初から外野に居ればいつの間にか終わっていたり、
バトミントンなどのペアを組む時は大抵忘れられていることもあるので、
体育館の隅の方でポツンといたりしてなんとも平穏な時間を過ごす
名簿で参加の有無がチェックされる実技テストだけは避けることはできないが、そのテストも個人競技ならば問題は無い
バスケットボールをリングに放った動作、及びその結果のお粗末さは、記録に残ってもみんなの記憶に残ることは無い
わざわざ自分はここだと主張しないのは自分を守る為でもあったし、
熱意を持って授業に取り組まないことへの罪悪感はとうの昔に、どこかに捨ててきた
最初にある点呼は返事をして、あとは適当にぶらぶらと過ごす
いつからか、体育の授業の過ごし方はそれが当然になっていた
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いくらかの年月を経て、現在。
Aにとって体育の授業というのは己の地味さを心から感謝する数少ない貴重な時間になっていたのだ
...それもこれも、青峰が体育を担当するようになるまでのお話だが
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吉舎 奏多(プロフ) - 久しぶりにみた傑作です…!!!頑張って下さい(´∀`) (2017年10月16日 6時) (レス) id: 2be624847e (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃオレ - あああ青峰君が優しくて萌えました!凄い面白かったです!更新待ってます! (2017年10月15日 13時) (レス) id: f0f45dbb72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キセキ | 作成日時:2017年10月9日 22時