カフェオレ男子【昼神幸郎】

２６．夏休みその２ ページ26

８月上旬



ーー


昼神Aちゃん、こんばんは
昼神こっちはもう東京ついたよ



ーー



昼神は明日から行われる夏のインターハイに出場するため、今日バスに乗って東京に出発した。


夏休みが始まって少し経つけれど、今のところ私のカフェオレ我慢生活は順調で、発作的なことが起こることもない。夜もしっかり寝れてるし、課題も集中力マシマシで出来ている。



昼神は、相変わらず夜に連絡が来て、何気ない雑談の後に大きな爆弾を落としていくスタイル。

今日に至ってはずっとバス移動で暇だからと、午前中ずっと私とやり取りをしていた。

だから今日は夜は控えるのかな、と思っていたけどいつも通りの時間に通知が鳴った。



ーー


A移動お疲れ様。
A疲れてるでしょ。明日のためにも早めに寝た方がいいんじゃない?
昼神うん。そのつもり。
昼神だけどその前に、今日の分まだ口説いてないから
A律儀か
昼神必死なんだよ。


ーー



ぶっちゃけ、口説くというよりストレートな愛情表現って感じなんだけど


なんて言ったところで、なんの抵抗にもなってないことはわかっている。


ただ、何故か無性に「そんなに必死にならなくていいじゃん」と言いたくなる。


そんなにたくさん伝えなくても、夏休み前のあの日からずっと、アンタが私のことが大好きなのは知っている。



まだ昼神が私のことを“鈍感”だと思って、かつ私にまだ伝わってないと思われてるみたいで、腹が立つ。



ーー


A昼神
昼神うん?どうしたの
A信用出来ないかもだけど、私もう鈍感卒業したから
昼神え?
A昼神がどれだけ私を好きでいてくれてるか、もうわかってるから
昼神え、ちょ
Aだからさ、せめてインターハイの時くらいは、そっち集中して大丈夫だよ


ーー


伝えないと不安なら、安心させてあげる


これが昼神にとっての「口説き」なら、もう充分。



この夏休み中でできる限り伝えたいとのことだから私からやめてとは言わないけれど、せめてインターハイの時だけはインターハイにだけ集中して欲しいと思う。




それを伝えると、その数秒後




((ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ





昼神から着信が来た

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