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よろしくね、と言って笑ったあの日を思い出した。
私は、もうすぐでいなくなっちゃうかもしれないけど、でも。
『それでも、みんなとまた会えますように』
なんてまた、祈っちゃったり。
何もかも分かっていた私は、みんなと出会った時から、最初からずっと、思ってた。
『離れてしまっても、また会えますように』
_でも、セカイはやっぱり残酷だった。
『お姉ちゃん、やっぱりちょっと怖いや』
実際に見ることはなかった。
その頃には、もう倒れていた。
貴音と遥の必死な声を、よく覚えている。
チューブに繋がれた私を見て、なく貴音と、それを慰める遥を、違うセカイから視ていた。
疲労だ、1週間はこっちにいろと、アザミにそういわれた。あと1日。戻りたい。皆とまだ一緒に居たい。
そう思った時、『視開く』が自分の意思でなく動き出した。そして、その場面を『視た』
「…なんで、なんで、アヤノが、死ななきゃいけないんだ…ッ…!なんで、私じゃなくて、アヤノなんだ!?死ぬのは私だけでいい…殺せ、アヤノの代わりに私を殺してくれよ!」
この時ほど、自分を責めたことはなかった。
正真正銘、自分の所為ではないか。
10匹の蛇のことにも、アカイロのことにも、私の所為で巻き込まれて。
執拗にそれらを追う蛇から皆を救うために、アヤノは死んだのだ。
皆の為に、自分を犠牲にして。
能力が暴走するのが分かった。
色々なものが見えた。
猫目の男の子が、泣いている姿。
シンタローくんが泣く姿。
パーカーを着た少年少女。
そして、遥が倒れたこと。
貴音も、後を追うように倒れたこと。
シンタローくんは、大丈夫なのだろうか。心配でならない。
嗤うカゲロウと、冴える蛇。
もうやめて、と叫ぶ声。
まだ、戻れないのか。
_いや、戻れる。
1日?だからなんだ。
まだ死ねない。
_このセカイを終わらせるまでは、死ぬ訳にはいかない。
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水無月 蒼(プロフ) - 煉華♪さん» ありがとうございます。良ければ他の作品もご覧くださいね^ ^ (2015年10月21日 13時) (レス) id: 6d3d08798f (このIDを非表示/違反報告)
煉華♪(プロフ) - とても面白かったです♪ (2015年10月20日 21時) (レス) id: c1551fa23e (このIDを非表示/違反報告)
木戸凛々(プロフ) - 水無月 蒼さん» 見た次の日に最終話をどうしようかと言われ、見られなくなってしまうのでは…と思ってました。何か私が言ってからちゃんと終わらせてくれてありがとうございました^^とても面白い話でした!!こんな作品を作ってくださってありがとうございました! (2015年10月1日 0時) (レス) id: efc1932227 (このIDを非表示/違反報告)
水無月 蒼(プロフ) - 木戸凛々さん» ありがとうございますいます。貴方の応援で、書くことが出来ました。私自身、この作品は初作品ということで思い入れが強かったので、終わらせることが出来てとても嬉しかったです。閲覧、ありがとうございました^ ^ (2015年9月30日 23時) (レス) id: 6d3d08798f (このIDを非表示/違反報告)
木戸凛々(プロフ) - 最近見始めました(昨日)でも凄くはまって…最終話ほしいです!!!がんばってください!待ってますからー!!! (2015年9月30日 17時) (レス) id: efc1932227 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水無月 蒼 | 作者ホームページ:ULOG・Twitter→『水無月蒼』で検索
作成日時:2014年9月21日 7時