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その話はとても長かった。途中で頭がこんがらがりそうになったが、先ほど馬鹿にされたことを思い出し、アザミの説明をなんとか整理する。

「えーっと…元々8月15日はセカイを廻す_都合の悪い事があれば何度かその日を繰り返す_事ができる日だが、5年後の『8月15日』は制限なくセカイを廻す事ができる、数年に一度の日だと」
「…よく主の長い上に難しい説明をわかりやすくまとめましたね」

…褒めてもらった。

「緋色…今なんと言ったのだ…?」

アザミの地雷を踏んだ緋色だったが、長年共に暮らすことで培ったチカラを行使して逃げる。

「いえ?なにも」
「…セカイを廻す方法は、女王がそれを廻したいと強く願うこと。そう願わせる為に、女王の周りに同じ境遇を持つもの同士結束するであろう、蛇をもつ少年少女を利用する。その少年少女は数多いる蛇の中で特に強いチカラを持つ9匹を宿す。女王を含めた10人、その中に私はいる。そして私は、第一のアカイロ、緋色…」

セカイを廻すこと。それがお父さん…いや、『冴える』蛇の行おうとしていること。

…あれ?『冴える』蛇…?

ああそうか。緋色と思考が共有されたんだ。緋色が見たこと、聞いたことが分かるようになったらしい。

説明もされていないのに、分かる。


声と思考がどんどん遠くなる。

…あれ…?私、眠りに落ちかけてる…?

アザミの仕業か。も、もうちょっと待って欲しかった。
そりゃ、心の中では『眠りについてもいい』って思ってたけど…
せめて私の意向を聴いて欲しかった…いや、私の心を視たから、意向を確認するまでもないということか。

薄れゆく意識の中で、緋色が『止めようとしたんだが…悪いな。あんたのこと、わりと好きだったぜ』と気の毒そうに言う声を聴いた。

…あれ?なんか私、死ぬみたいになってないか…?

そう思ったのを最後に、意識は途切れた。

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水無月 蒼(プロフ) - 煉華♪さん» ありがとうございます。良ければ他の作品もご覧くださいね^ ^ (2015年10月21日 13時) (レス) id: 6d3d08798f (このIDを非表示/違反報告)
煉華♪(プロフ) - とても面白かったです♪ (2015年10月20日 21時) (レス) id: c1551fa23e (このIDを非表示/違反報告)
木戸凛々(プロフ) - 水無月 蒼さん» 見た次の日に最終話をどうしようかと言われ、見られなくなってしまうのでは…と思ってました。何か私が言ってからちゃんと終わらせてくれてありがとうございました^^とても面白い話でした!!こんな作品を作ってくださってありがとうございました! (2015年10月1日 0時) (レス) id: efc1932227 (このIDを非表示/違反報告)
水無月 蒼(プロフ) - 木戸凛々さん» ありがとうございますいます。貴方の応援で、書くことが出来ました。私自身、この作品は初作品ということで思い入れが強かったので、終わらせることが出来てとても嬉しかったです。閲覧、ありがとうございました^ ^ (2015年9月30日 23時) (レス) id: 6d3d08798f (このIDを非表示/違反報告)
木戸凛々(プロフ) - 最近見始めました(昨日)でも凄くはまって…最終話ほしいです!!!がんばってください!待ってますからー!!! (2015年9月30日 17時) (レス) id: efc1932227 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水無月 蒼 | 作者ホームページ:ULOG・Twitter→『水無月蒼』で検索  
作成日時:2014年9月21日 7時

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