困り事10つ目 ページ11
翌朝。悶々と自責の念に駆られながら起き上がり、食堂へ行く。
思った通り捕まって、皆の元へ連行されて、昨夜は何を食べたかと聞かれたから素直に答える。ちゃんと頑張って全部食べたよ、偉いね、なんて。ぽかぽか胸があたたかい。でも景くん、やっぱり朝はそんなに食べられないよ。
「うわぁぁあああんもう無理だよ食べられないよぉ！！！」
「はいはい、頑張ろうなー」
やっぱり昨夜考えていたのは気の所為かもしれない。家族は皆こんなに無理やり食べさせないもの。あたたかいご飯とちょうど良い量のご飯をちょうど良い温度で食べるのとどちらがいいって、勿論後者だよ。
ぶっすー、と顔をむくれさせながらも沢山ご飯を食べさせられて、幾つか講義を受けた後の重装備訓練。
研二くんの実家の話とか、松田さんの幼い頃の話を聞いた。幼馴染かぁ、良いなぁ。あ、ぼくも親友とは幼馴染になるのかな。今度幼馴染の定義を聞いてみよう。
そんな事を考えながら重装備訓練を終え、次は自動二輪技能訓練。その時には研二くんと松田さんが機動隊、しかも爆発物処理班にスカウトされていた！
わぁ、凄いなぁ！スカウトなんて本当にあるんだ！爆発物処理班かぁ、でもそれって殉職する時は多分爆発物処理に失敗した時だもんね。それはなんだかなぁ。社会のゴミらしくはあるけれど、人の役には立たない死に方だよね。ぼくも人だって認められて死にたい。それに爆死なんてしたら身体が残らなくて母さんに撫でられる頭も残らないかもしれない。それはやだなぁ。
「結も爆発物処理班興味あるの？」
余りにもじーっと2人を見ていたからか景くんに声を掛けられた。
「ちょっとだけ。まぁでも、怖いって言うのが本音ですかねぇ…警察官目指しててなんだって感じなんですけど」
「爆弾が怖いのは皆そうだよ。人を殺せる物が怖くなくなるのは人としての機能が麻痺してるようなものだから、その感情は正しい事だと思う」
「…そんなもんですかね」
「人間は皆、死は恐れるものだろうからさ。オレも正直怖いよ。まだ死ぬのとか想像つかないけどさ。結もそうだろ？」
「え」
「ん？」
「あ、いや、そうですね。ただぼくは、救済になる死もあるんだということも…信じたいです」
景くんは不思議そうな顔をしたが、それ以上話を掘り下げる事なくそのまま別れた。これから出掛けるのだそうだ。
気を付けてね！そう声を掛けた。
またあの5人が人命救助して帰って来るとは思わなかったけれど。
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侑(プロフ) - ついに親友公開と爆処組に真実を、！！高木ほんと優しい…萩と松田も…更新楽しみにしてます！！ (2022年6月6日 5時) (
レス) @page45 id: 8afc6fd8a6 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - とても面白いです。更新頑張ってください❗ (2022年5月6日 18時) (レス) @page33 id: b70e4d72d6 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - またの更新楽しみにしています！ (2022年5月2日 19時) (レス) @page33 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
れぃと(プロフ) - おっ…!?ついに､ついにか……!? (2021年7月5日 22時) (レス) id: 40283c6b11 (このIDを非表示/違反報告)
深夜 - 夢主くんは幸せにして欲しい… (2021年7月4日 23時) (レス) id: b4c500a793 (このIDを非表示/違反報告)
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