三十一話 ページ35
お兄さんとシェアハウスする事をポアロで友人である三人に言えば、随分と興奮しきった様子で「大丈夫?!」「男は皆狼なんだからね!?」などと心配半分「これから恋愛に発展していくのね!」と恋愛半分に色々と捲し立てられた。
やっぱり言わなきゃ良かったかも、と思った所で、真純ちゃんが「でも良かったよ」と微笑む。
「君が転校する事にならなくてさ」
「あっ、それもそうよね!よくお母さん許してくれたね」
「そうなんだよね…なんかあっさり頷くもんやけん、なんか裏があるんやないかってヒヤヒヤしよるもん今」
くすくすと笑っていると、口許は笑んでいるもののどこか不機嫌そうな零さんが声を掛けてきた。
あっそういや報告してなかった。
「…何でよりによって松田なんですか」
「えっ…お兄さんですし、安室さんはなんか…ちょっと」
零さんじゃないし、方言出す度のリアクションやばいしなぁ、とぼんやり考えていたら零さんが少し落ち込んでしまった。
……気にしない方向でいこう。
「そういや面談とかはどうすんの?」
「顔見に来る口実になるし帰って来るって」
「ふぅん…あ、なら高校卒業後は?大学進学を機に松田刑事との同棲は終わり?」
「同棲とか言わんといて!違うから!でもまぁ…多分終わりやと思う。大学は米花町にあるけんど、寮もあるしあんま迷惑掛けれんしね」
手元の緑茶を飲んでいると、皆が静かになった。
心做しか私の背後に視線が集中している気がする。
なんかデジャヴ…と思いながら振り向けば、陣平お兄さんに研二さんが居た。
「ほーう…俺が言い出した事なのに迷惑になるって思ってんのか」
「じゃあ大学生の間は俺と一緒に「黙って下さい」安室ひでぇ」
「い、いやだって食費とか日用品とかお世話になる訳ですし私がいつまでも居たら彼女さん出来た時連れ込めないでしょう?!今までだってあったじゃないですか!彼女さん呼ぶからって部屋の掃除手伝わされてお兄さんのパンツ畳んでる時に彼女さんが部屋にずかずか入って来て猛烈な勘違い生んで修羅場になった事…!えっどうしよう…バイトしてアパートに引っ越した方が良いかな…蘭ちゃんどうしよう…」
「んふっ、ふ、柚ちゃん…松田刑事が可哀想だから、もう、ふふっ、やめてあげて…」
真純ちゃんが爆笑しながら「いいぞー!」と言うからそちらを見てみれば零さんがお兄さんの頭を鷲掴みにしていた。
「怖い顔すんなよベビーフェイスゴリラ」
「あ゙?」
「いってぇ!!」
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トマトまと(プロフ) - 完結おめでとうございます!!方言聞いて癒されてる降谷さんと諸伏さんとても面白かったですww警察学校組の過保護な感じめっっっちゃ好きです!!!!!!!素晴らしい作品を読ませていただき、ありがとうございました! (2022年2月18日 20時) (レス) @page38 id: 1d9d2ab89b (このIDを非表示/違反報告)
さしみ(プロフ) - あんこさんのお話私好きです!またいろいろ読みに来させて頂きます♪ (2021年1月8日 11時) (レス) id: 52bb9638d4 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして、警察学校組好きなのでたくさん登場していて、うれしいです。(*≧∀≦*)夢主ちゃんの方言もかわいいです!(*´ω`*)続き楽しみに待ってます(*≧∀≦*) (2018年9月30日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 桜さん» 初恋の人話題にはまたいつか出るので楽しみにしてて下さいー!笑 (2018年8月25日 11時) (レス) id: 6e1ddb073f (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 誰なんだ??初恋の人って? 続き頑張って下さい! (2018年8月24日 19時) (レス) id: ae3d71bb82 (このIDを非表示/違反報告)
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