ナオミちゃんのクラスメイト【文豪ストレイドッグス】【男主】

弐拾仇ノ咄─番外編─ ページ29

「HappyHalloween！」

今日はハロウィン。

探偵社は先週から模様替えをしており、沢山の南瓜や蝙蝠、骸骨、そして与謝野さんが選定した死体の写真が飾られている。

与謝野さんは其を見る度に恍惚とした表情で溜息を吐く。

正直云って、大変怖い。

因みに、社員も何かしらの仮装をしている。

僕は悪魔の角。

太宰さんに付けられて、何故か此を付けていろと皆に云われたのだ。解せぬ。

「太宰さん…此じゃなくて太宰さんとか国木田さんみたいな格好良いのにして下さいよぅ…」

中島先輩だって格好良いの付けてるのに…。

「ほらほら怜君、トリックオアトリートだよ！」

「ありません！」

「おやぁ？悪戯されたいのかな？」

「あら、楽しそうですわね？」

ナオミも乱入してきて、悪戯という名のセクハラをされる。

厭もう此セクハラですから。

腰とかさわさわされてますよ。

「擽ったいです！」

「あらあら、この辺りなんか特に細いですわねぇ？」

「聞いて、聞いてください！！！！」

「うふふっ」

同時に同じように笑い、実に楽しそうに僕に密着する太宰さんとナオミ。

ナオミはもう少し女性として自覚を持ちましょうか助けて下さい国木田さん！！！

「おやぁ？大丈夫ー？」

「乱歩さん！」

「助けて欲しいの？えー、でも君お菓子持ってないみたいだし良いや〜頑張って〜」

「ぐっ……！…良いです！乱歩さんなんてもう嫌いです！」

キランと光る彼の眼鏡。

ふぅん、と笑って彼まで密着してくる。

其からの事？

ご想像にお任せしますよ。





「ナオミ、恨みますよ…」

「まぁ怖い！でも私は、楽しかったですわよ？怜さんもそうでは？」

「…如何でしょう」

「怜さん。トリート、楽しみにしてますわよ」

ナオミに囁かれ、僕は茹で蛸みたいに真っ赤になった。
ナオミは、楽しそうに美しく艶やかに笑っていた。









「せーのっ」

「Trick or Treat」

「です！」「ですわ！」

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