【ランチのお誘い】 ページ4
＿＿＿＿＿
「ごめんね。私あまり学校に来てないから、同学年の人の顔も全然覚えてなくて」
Aはそう言うと申し訳なさそうな笑顔になった。正面でそんな顔をされてはファンとしては身がもたないが、英智は平静を装った。
「気にしなくていいよ。僕も入院生活が長くて、去年はほとんど学校に来れてないんだ。
僕は天祥院英智。気軽に名前で呼んで欲しいな」
「じゃあ、英智くんでいいのかな？私は＿＿」
「Aちゃんだよね？テレビでよく見させてもらってるよ」
Aは名前を言い当てられて一瞬驚いたものの、すぐに嬉しそうに笑った。英智は、『気さくなやつ』と敬人が言っていた理由がわかった。
「私のこと知ってるの？」
「もちろん。退院したら会いに行こうと思っていてね。
僕は君の大ファンなんだ」
「そうだったんだ、退院おめでとう！嬉しいなぁ」
ファンに話しかけられるなんて、Aにとっては珍しいことでもないだろうに、本当に心から喜んでいるようだった。
会いたかった相手とこうして会話ができていることに、英智は胸が踊る気分だった。退院できてよかったと改めて思った。
「ところで、お昼は1人かい？」
「うん、お恥ずかしながら。アイドル科って他に女子がいないから、孤立しがちなんだよね。気を紛らわすように仕事してるんだけど」
Aは手元の書類を見てため息をついた。
確かに思い返してみれば、Aはグループの最年少だった。他のメンバーは既に卒業しているか、そもそも夢ノ咲ではないのだろう。
英智は思った。彼女と仲良くなるには、またとないチャンスだ。クラスが違うのだから、会う機会は休み時間にしか作れない。
断られてしまえばそれまでだ。無難に連絡先でも交換して、大人しく引き下がろう。
「Aちゃんが良かったら、今度から一緒にお昼でもどうだい？僕も退院したばかりで、元からある集団には入りづらくて」
「えっ、いいの？私は大歓迎だよ！」
こうして、英智とAのランチ付き合いが始まったのだった。
「今日はもう食べちゃったみたいだね？」
「あっ……。私、デザートまだなんだよね！買ってくるから英智くんはお昼食べてて！」
「元気だねぇ」
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wx667p9bc7(プロフ) - 続き気になる〜 楽しみ (1月16日 20時) (
レス) id: 3c68cd38f5 (このIDを非表示/違反報告)
トド(プロフ) - ゆさん» 大変お待たせいたしました！これから更新進めていきますのでお楽しみに！ (10月15日 23時) (レス) id: 6ab8a556b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ(プロフ) - とても続きが気になります！余裕がある時に執筆いただけたら嬉しいです՞⸝⸝> ̫ <⸝⸝՞ (10月8日 23時) (レス) @page1 id: 11ae07be49 (このIDを非表示/違反報告)
傘(プロフ) - アテネさん» ありがとうございます！前作が完結したらバリバリ進めていきたいと思います (8月31日 21時) (レス) id: 6ab8a556b3 (このIDを非表示/違反報告)
アテネ - これから頑張れー (8月31日 21時) (レス) @page1 id: 26234630b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トド | 作成日時：2023年8月31日 20時
