え……夢主って私じゃないの……？

16話 ページ19

伏黒「……！」


伏黒「扉は？！」


そう言われ、扉が確かにあった方向へと見れば
そこにはなにもない空間が


野薔薇「ドアがなくなってる？！なんで？！今ここから入ってきたわよね？！」


奏「帰れる？！」


伏黒「行けるか？」


伏黒が玉犬へ尋ねる


三人「どうしようどうしよう♪
あそれ〜どうしよう♪」


3人は何故かおどりはじめる


伏黒「大丈夫だ」


伏黒「コイツが出入口の匂いを覚えてる」


A「だから、そんな焦ることではないよね」


三人「「「アラマ〜」」」


今度は玉犬を愛で始める三人


虎杖「わしゃしゃしゃしゃしゃしゃ！」


野薔薇「ジャーキーよ！！ありったけのジャーキーを持ってきて！！」


奏「いい子いい子〜！」


伏黒「緊張感！！」


A「まぁまぁ、緊張しすぎてもダメだし あれぐらいいいんじゃない？」


伏黒「……はぁ」


虎杖「やっぱ頼りになるな 伏黒は」


虎杖「オマエのおかげで人が助かるし、俺も助けられる」


伏黒「……」


照れもしねーのかよ


奏「伏黒くん、ありがと！」


伏黒「っ！/////」


真っ赤になる伏黒

奏に言われたら照れんのかよ


伏黒「……進もう」


と、奏に背を向けて歩き出す伏黒


奏「伏黒くん？」


と、当の本人はそう言っておりますが……

奏、これはド天然だな
さすが夢主

夢主あるあるだ、これ


.


虎杖「……」


奏「……」


これは……


私たちが見ている光景

それは……


呪霊に殺された人たちの無惨な死体


奏「……」


奏はその死体を見て、少し震えている

そりゃそうだろう
私も少し怖い……


野薔薇「惨い……」


伏黒「3人……でいいんだよな」


虎杖は近づいて、無惨な姿の受刑者の服にある名札を見る


虎杖「……」


虎杖「……この遺体、持って帰る」


野薔薇「え」


虎杖「あの人の子供だ」


奏「そんな……」


悔しそうな顔をする奏


野薔薇「でもっ」


虎杖「遺体もなしで“死にました”じゃ納得できねぇだろ」


そう言う虎杖の服の裾を持って止める伏黒


伏黒「置いてけ」


A「あと、2人」


A「生死の確認をしないといけないからその、遺体は置いていって」

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