３８ノ唄「彼女の欲しい物」 ページ42
グラジオside
アイの落とした手紙を渡そうと
早めに起きたが、その時には
既にいなくなっていた。
チイラの実のマフィンサンドに、
そしてまるで淹れ立てのように
湯気を立てているエネココアがあった。
“泊めてくれてありがとう、お礼です”
そんな書き置きを残して、
アイはモーテルを出たようだ。
早めにそれを食べ終えて、急いで追い掛ければ、
コニコシティのアクセサリーショップに
入っていった。…進化の石でも買うのだろうか？
後を追うように入って行くと、
アイは一つの品に手を伸ばしていた。
……どうやら商品に届かないらしい。
背伸びをしたりしてそれに手を伸ばしていたが、
しばらくした後には、諦めたように
落ち込んだ様子で店から出て行った。
アイが欲しがったのは
月と太陽のイヤリングらしい。
(……手紙を渡すついでだ。他意はない)
俺はそれを買って、またアイを探せば、
思っていたよりもすぐに見つかった。
アシレーヌにお菓子を与えて戯れていたが、
心成しかしょんぼりしているようにも見えた。
離れた位置に座っていると
ようやく俺に気付いたらしい。
首を傾げているアイに無言でそれを渡すと、
まるで訳が分からないといった風に困惑していたが、
それも中身を見た途端、アイは
おそらく意表を付かれたような顔をしたのだろう。
「欲しかったんだろ、ソレ」
そう言うと潮風が吹いて、
アイのフードを少しだけ揺らした。
強い風が吹いたその時、アイの顔が見えた。
「……！」
フードが風で煽られて見えた
アイの顔は……、笑っていた。
とても無邪気で、嬉しそうな笑顔だった。
今、俺の顔は真っ赤になっているのだろう。
アイの笑顔を見た時、妙に心がざわついた。
「…ぅ」
「はっ？」
小さな声が聞こえてきた気がした。
動揺しながらもアイを見たが、
それがいけなかった。
いつの間にか俺との距離を縮めて
「…ぁ……り…がと……ぅ…」と、
静かに耳元で囁くようにそう言って、
アシレーヌをボールに戻して
何処かに走り去ってしまった。
走り去る時ほんの一瞬だけ、
アイの顔が赤く染まっていた気がした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今更ですが、明けましておめでとうございます。
今年も私の書く小説をよろしくお願いします。
アイ「ちゃっかり宣伝してる」
作者「仕方ない。気まぐれ更新状態だから」←遠い目
グラジオ「気まぐれなのか、この更新？」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 14人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
時雨 - みづっら (2019年9月8日 17時) (
レス) id: daad10c58f (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 更新停止になってますが大丈夫ですか？素敵な話なのに更新停止は勿体無いです。早く続き読みたいです。 (2019年6月24日 9時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
20298265488 - 空白があまりなく読みにくいです (2019年6月17日 1時) (レス) id: fcd789ed98 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Ampere | 作成日時：2018年10月22日 22時
