予感 ページ18
A side
…思った以上にすれ違いがあった。
気付けなかった自分に腹がたつ。
「………だから、その…お互い様ってこと！
ね！仲直りして、また一緒に遊ぼう！」
…視線泳いでるぞ、瀬龍。
まだ言いたいことあんじゃねえのか？
「…他に言いたいことあんじゃねえの、瀬龍」
「うっ、やっぱりわかる…？
……うん、貴方に聞きたいことがあるんだ！」
「…え、俺！？」
瀬龍が真昼に…？
いや、でも瀬龍は常に敬語の人がタイプっつってたから…ん、なんで？
「まず、料理できる！？家事全般は！？」
「え、できます…？」
「次に、好きなことと嫌いなことは？」
「えっと…？シンプルなことが好きで面倒なことが嫌いです」
「好きな色は？」
「え、オレンジだけど…ってなにこれ！？」
一通り質問した後に、何かを確認するかのように頷いた。
…嫌な予感がする…。
と、瀬龍はいたずらっぽく笑ってこう言った。
「……ずばり、Aはこの人が好きなんだね！？
よっしゃ、からかいまくってやるから覚悟しとけ！」
予感的中。
真昼は顔を赤くして俯いてるし、私は多分ゴミを見るかのように瀬龍を見てる。
「お？お？私にそういう態度をとるとどうなってるかご存知でしょう？
黒歴史ばらまくぞ♡」
「本当お前そういうところ直したらモテるって」
「ははは！私は黒歴史集めが趣味なのだよ！」
あーもうやってらんね。
中学の時のテンション取り戻したな。
「はー…公園行ってくる。
ユノ、リノ、公園行くけど来るか？」
「行く！なにするの！？」
「駄菓子屋で買ったソフトグライダー飛ばすぞ」
「わああああぁあ！」
いつになくテンションが高いなあ。
「…瀬龍、あのことは絶対話すなよ。
話したら恥ずかしさで死ねるからな」
「これはこれは…話さないとなぁ♡」
…テンションが高くなるとハート飛ばす傾向にあるよなあ。
ソフトグライダーを四つとケータイと財布を持って公園に向かった。
.
.
公園についた。
結構広い公園で、大きい樹がある。
ベンチに座り、ソフトグライダーを作る。
まあ、簡単だからすぐ作れたがな。
早速飛ばしてみた。
「……ま、こんなもんか」
「…！…！！」
「あれっ！？あ、木に引っかかった！？」
私はそれなりに飛ばせた。リノはかなり飛ばせた。
そしてユノは木の上の方に引っかかった。
…取るか。
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作者名：リリムゥ | 作成日時：2018年7月27日 14時
