召喚!? ページ1
A side
「…ヘラ、さっさと終わらせて帰りたい。
だから、武器持てよ。素手でやるつもりか?」
ヘラは笑みを携えたままその場から動かない。
何をしたいんだろうか。
ヘラ以外の神は全て拘束したというのに。
呪も、呂布も、劉備も。
…呂布と劉備は三国志の人達だけどな。
召喚したの?
“いでよ呂布ッ!”みたいな感じで。
隣から、呻き声が聞こえた。
琴葉…か?
ヘラは、一層笑みを深めて、やがて、高らかに笑い出した。
「ふっ、あはははは!今気付いてももう遅い!
そこの吸血鬼はもう死ぬ!
生き返ることはない!
自分の無力さを痛感しながら死ぬが良い!」
膝から崩れ落ちて、浅く呼吸を繰り返す琴葉。
「ぃ、たい、痛い、いたい…」
冷や汗が琴葉の顎から滴り落ちた。
「…もう、保たん」
「…ば、かなこというなよ花魁…」
もう死ぬっつーことか?
琴葉を抱き寄せると、その体はもう冷たくなり始めていた。
…もう、さっき死んだっていうことか?
…重い。
「…お前、こんなあっけなく死ぬのかよ…」
琴葉を抱きしめる。
その体は、もう、完全に冷たかった。
吸血鬼って、死なないんじゃなかったか?
…死んでんじゃん。
黒い感情が、心を支配する。
殺せ
声を無視しても、声は続ける。
殺せ
全てを、壊せ
涙が溢れる。
…いっか、もう。
もう少し後のつもりだったけど。
いや、使う予定もなかったけど。
ヤバかったら、って話だったけど。
「…ユノ」
「…わかった。負担が大きいけど、いいね?」
「勿論。今更、んなこと構ってられっか」
琴葉を静かに寝せて、ユノが来るのを待つ。
目を閉じて、後はもう、どうなってもいい。
.
.
ユノ side
目を開けると、僕の体はAに吸収されて消えていた。
今の僕の視界は、体は、Aのものだ。
Aの服は、スーツ姿に変わっていた。
…えっと、最初は自己紹介だっけ。
「…あはっ、初めまして、おばあちゃん。
僕の通り名は知ってる?
“
…人が道を外すほどの奇跡を起こす神だよ」
Aの髪を指に巻きつけてそう話す。
おばあちゃんは、動揺してた。
まあ、孫は沢山いるから、誰がどんな神とか気にしてないし、知らないんだろうなあ。
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作者名:リリムゥ | 作成日時:2018年5月13日 17時