バ先の喫茶店にアイドルがしょっちゅう来ます

ナポリタンのランチセット ページ11

「……ここが噂の 喫茶店 …か」

「ふむ…聞いていた通り雰囲気のいい店であるな」


カウンター席に並んで座り、店内をきょろきょろと見回すこの2人。

UNDEADの乙狩アドニスと紅月の神崎颯馬だ。


「……注文、しようにも、なにがいいのか分からんな」

「……、あの、」

『、！お呼びでしょうか』



はぁ今日も美形な2人が来たな、と見ていたら乙狩と目が合い、なにやらちょいちょいと呼び寄せられた。


「……おすすめ、とかはあるのだろうか」

『おすすめですか……』



おすすめ、と聞かれ頭の中でメニューをあれこれ考える。


「なぽりたん、、鬼龍殿の好きな食べ物である」


神崎が、メニューを見ながら呟いた。


『ナポリタンでしたら、この時間はランチセットでサラダとスープをおつけ出来ますよ』

「サラダとスープか……」

『はい、スープはコンソメとコーンスープの2種類からお選びいただけます』

「こんそめ……こーんすーぷ……」


神崎が、ひらがなでメニューを復唱している。



「……では、2人ともそのランチセットとやらにして、それぞれ違うスープを頼んでみるのはどうだろう」

「いい提案であるな！」

『では、スパゲッティのランチセットをお2つ。それぞれコンソメとコーンスープ1つずつですね。少々お待ちください』



厨房に注文を通し、これまた人間観察ならぬアイドル観察をはじめる。



それにしても…神崎の髪はそれなりに長さがあるにも関わらずつやつやで綺麗だ。


アイドルたるもの、やはりいいシャンプーやオイルなどを使っているのだろうか。



……そして乙狩はいい体格をしている。
…たしか陸上部とかだったか。

鍛えているのだろうな、と見てわかるようなしっかりとしつつ美しい体のライン。



……いかんいかん。

仕事中だというのに、客をそんな目で見てはいけない。

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