ep.2 ページ3
零「……うむ、効果はわからんの」
「そりゃ、日焼け止めですから。」
零「それもそうじゃな。お代はいくらじゃ？」
「あ、いらないですよ。私が勝手に作っただけですし……あー、そうですね、じゃあ、倒れないことがお代です。」
零「……くくっ、変なことを言う娘じゃわい。」
「薬屋なんておかしい奴の集まりですよ」
零さんは一瞬、私を見据えて何かを言おうとしたけれど、すぐに立ち上がる。
どうやら帰るらしい。
零「ではの。」
「はい、お大事になさいませ〜」
また来るぞい。と一言呟いて頭に手を置かれる。
…、なんだろう、変な煙みたいな匂いがしたような…
薬を常に触ってるから鼻が変になったかな…
「あれ…もういない。」
まるで、闇の中に消えたように零さんはすぐに居なくなった
それにしても、さっき抱えた時はそんな匂いしなかったんだけど………、
私また気づかないうちに違う薬草触っちゃったかな。
「…あー！どこの人かきくの忘れちゃってた！」
あんな美形が住んでる街に行きたかったのに〜……
仕方ない。これも頑張った私へのご褒美として、胸の内に秘めておこう。
「Aちゃーん！うちの息子の塗り薬あるかーい？」
「あっ、はーい！今行きまーす！」
今日は切らした薬草を取りに行こうかな。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
零「おや、薫くんなにをしておるんじゃ？」
薫「あれ〜？朔間さんだ。朔間さんこそ何してるの？」
零「日差しにやられての。ちと介抱してもらっておった」
薫「やっだなぁ、だから朔間さんは動かないでって言ったのに」
零「…はて。薫くんは何をしておる？」
薫「朔間さんが探せって言ってた子がこの辺にいるって聞いたから来たんだけど。外れたみたい」
零「……あの娘ならさっき会ったぞい」
薫「え！朔間さん自ら見つけちゃったの？俺の仕事取らないでよ〜」
零「大したことも無い小娘じゃったわい。捕まえるなら簡単に超したことはないじゃろ。」
薫「朔間さんがそんなこと言うなんて思わなかったな〜。まぁ、それもそっか。帰って作戦立て直そ〜」
ほんとに、何も知らなそうな小娘。
我輩たちに見つかったのが、運の尽きじゃったのぅ。
なぁ、A
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作者名：aka______s | 作成日時：2022年3月21日 18時
