It is you that I really want to protect.【天月-あまつき-】

13話@りあ ページ14

1時間ぶりに出た外は、冬だからか、暗く染まっていて、ネオンが輝いていた。


貴方「あの、ありがとうございます…！」


と言うと、ここにいる4人の男性たちは、いいえ〜などと違う言葉を口にする。


でも、耳が聞こえにくい…


何でだろう…？


そう思っていると、くるくる黒髪のお兄さんが私に、


「イヤフォン付けてて聞こえるの？」


と聞いてきた。


そっか、イヤフォンか。


出てきたときに停止ボタン押したんだ。


と思いながら外す。


ポケットにしまおうとしてたら、次は赤いメガネと赤いニットを被った、天月さんに似た声の人が


「何聴いてたの？」


と聴く。


私は咄嗟に “ 天月さんです ” と答えようとしたけど


あの人たちみたいに、無名などと馬鹿にされるのが嫌で、少し躊躇った。







でも、皆気になっていたようなので、言うことにした。


貴方「天月さんの、『Hello,my story』っていう曲です。知ってますか？」


私ってホント馬鹿だなぁ。


知らないって言われるのが怖いんじゃないの？


何聞いてるんだろう…？


……と思ったけど、何故か皆目を丸くしている。


何で？


「天月君のこと、知ってるの？」


………君？知ってるのかな？


………ていうかホントに聞いたことあるんだけど。


この人は歌詞太郎さんっぽい声してる。


一旦整理しよう。


くるくる黒髪イケメンが、そらるさんに似てて


高身長ホスト系イケメンがまふまふさんに似てて


高身長爽やかイケメンが伊東歌詞太郎さんに似てて


赤い眼鏡と赤いニットのイケメンが天月さんに似てて…









…すごいな、この人たち。








私は、もしかしたら会えたんじゃないかっていう淡い期待を込め、冷静を装って聞いた。


貴方「それであの、貴方たちは…」


「僕たち？僕たちは、君が知ってる









歌い手、っていう活動をしている人はたちです」

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