シャドウライト【イナGO,主にseed】 (ページ10)

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一行は後ろ手に縛られ、地下牢に投獄された。

浪川「まったく、予想はしてたが……
何しに来たんだ」
喜峰「やー、助けようと思って」

浪川は呆れ顔で続ける。

浪川「オレが無抵抗な理由とか、脱獄しない理由を考えなかったのか、馬鹿どもが」

そんな浪川に、喜峰は苦笑い。
例え、理由があったとしても、捕まった時点で気が気でなかったからだ。(もちろん、心配がいらない人ではあるのだが)
そんな浪川に、予測はできているんだろうが、あえて聞く村上。

村上「理由、教えてくださいよ」
浪川「……まあ、わかんねぇ馬鹿のために、話してやるよ」
湾･喜「誰が馬鹿なんだよ(ですか)！」

湾田と喜峰を見て言った浪川に二人は突っ込む。

浪川「犯行予告の事は、耳に入ってるな？」

一同頷く。

浪川「オレはさっき、現物を見せられたんだが、そこには、海王海賊団(うち)の旗章が書いてあった」

その言葉に、みんなは驚く。

浪川「だが、まあ、ウチの仲間(クルー)じゃねぇだろ？
つまり、海王海賊団(マリンキングダム)の事を、少なからず知っているやつらの犯行」

浪川は「もっとも海王(うち)は有名人だが」と、淡々と説明を続ける。

浪川「で、だ。
この犯行予告が、2､3日(ち)前んだそうだ」
村上「つまり、計画犯罪……」

今まで黙っていた村上も、ようやく合点がいったらしく、納得の表情で呟いた。

村上「オレらが捕まることも計画の一部か」
浪川「ああ」

だから、浪川は無抵抗だったんだ。
自分達の疑いを晴らすため。
敵の尻尾を掴むため。

喜峰「でも、そんなことできるか？
海王(うち)の動向を知っている奴らなんて……」
浪川「居るんだよ、一人だけ」

そこで海図は、はっとしたように目を丸くする。