白烏 ２

【 ライバルであり相棒 】 ページ32

ー…ピーーッ！！



森「ナイッサー！」

菅「ッサー！」




ー…ドッ！




嶋田さんのサーブ…威力は普通、でもやっぱりコントロールがいいな




澤「永田！」


貴「はい…」


田「ナイスレシーブ！」


日「(ブロックでかい…！)」




東峰先輩と滝ノ下さんのブロック…日向からすれば相当なデカさだろうな。






影「躱せ！！！」


日「！？」


東「？？」


滝「(為替…？)」


影「それ以外に出来ることあんのか ボケェ！！！」







何かを決めた顔をしたら日向がキュッキュッとスキール音を響かせて走り出した









……………嫉妬すら追いつかない。憧れすら届かない。





嫉妬なんてものは、思えば思うほど強くなって、増えていくもの。嫉妬した時点でそれを止める方法なんて無い



憧れる気持ちがある限り、その人には届かない。憧れの人は、自分の中で永遠に憧れの人で居続けるから









ー…キュッ





日「躱す」





ー…キュッ




東「！？」


滝「ハァッ！？」


烏「！！？」






ならば自分はどうすればいいって…そんなの自分にあるもので挑んだらいい。

きっと嫉妬も憧れも、似たようなもんだ。どっちも案外同じ人に抱く想いだから



けど意外とその人より秀でたモノが自分にあったりする






日「(ブロック嫌だ。止められるの嫌だ…！

目の前にブロックが居たら、今の俺に勝ち目なんかない。エースみたいな戦い方 出来ない。でもー…)」








影「俺が居ればお前は最強だ」






それに気付けるか否かが、問題なだけ





ー…ドバァン！！




影「お前はエースじゃないけど！！そのスピードとバネと俺のトスがあれば、どんなブロックとだって勝負出来る！！！

エースが打ち抜いた一点も、お前が躱して決めた一点も、同じ一点だ


“ エース ” って冠が付いてなくても、お前は誰よりも沢山の得点を叩き出して！だからこそ敵はお前をマークして！
他のスパイカーはお前の囮のお陰で自由になる！エースもだ！！！ね！？」


田「はっ！？おうっ！？おうおうそうだぞ！お前の囮が有るのと無いのとじゃ、俺達の決定率が全然違うんだぞ！」



影「それでもお前は今の自分の役割がカッコ悪いと思うのか！！」







俺にヒントくれ何て言ったくせに、ちゃんと想い言えてるし、別に俺挟まなくてよかったじゃん。

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