流れ星のようにキミは。 (ページ22)

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隠された書ー#ーページ22

その日の夜、私は屋根の上に上がってボーッと星を見ていた。

今日は月が綺麗だなぁ。

母｢A、お母さんがそろそろ寝るけどアンタも
ちょっとしたら寝なさいよ｣

下から聞こえてくる声に返事をして再び月を見上げる。

A｢…｣

あ、そう言えばこの家になんか書物が大量に置いてある部屋があったな…。

少しの興味本位で屋根からおり、その部屋に向かってみる。

この部屋には前の持ち主の書物とか色んなものが置いてあるらしい。

父も母もなぜかこの部屋だけ取り壊さず置いている。

まぁ多分、歴史好きな父のせいだろう。

カチッと豆電球をつけて中に入る。

A｢せまっ、埃すごい…！｣

やたら天井低いし…！

ブツブツ文句を言いながら適当に書物を取ってみる。

あー、どれも字がもう読めなくなってるや…。

やめやめ、やっぱり出よ。

出ようとすると、ふと一つの書物が目に入る。

割と綺麗で薄めの本。

その本に何となく吸い寄せられ手に取って部屋を出る。

A｢これは…｣

自室に入り、スタンドライトをつけてページを開く。

A｢開けると埃すごいな…｣

パラッとめくると

“宙の呼吸”

と書いてあった。

A｢ちゅう？そら？呼吸？｣

何？腹式呼吸の派生か何か？？

困惑する頭でページをめくると

壱ノ型 “宙龍ノ舞” や弐ノ型 “流星上夜”

等と聞いたことの無い言葉と身体の動かし方などが書いてある。

A｢何…これ…｣

更には“日輪刀”と呼ばれる刀についても記載してある。

A｢童話か何かの設定…？｣

これを書いた人が作者ってことだよな…？

ペラペラと夢中になって読み進めるとカサっと挟まっていた何かが出てくる。

何これ…

それは

A｢…？私…!?｣

少し汚れているがその紙には私に似た人物が描かれていた。

A｢どういうこと…!?なんで…？｣

その描かれている女性は刀を持っていて学ランを少し変えたような服を着ている。

これが日輪刀なのか…!?

じゃあ、あの型は…？

この人は誰っ……!?

どんどん頭が混乱していく。