10曲 ページ12
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『そらる先輩、相川くん…学校来ますよね?』
「……どうだろ、次の大会まで来ないかも」
『ぇ、それって首席日数…大丈夫何ですか?』
私がそう言うと横からひょっこりと坂田君と96ちゃんが出てきた、そして人差し指を立てて何故か自慢げに何も知らない私に説明し始めた。
「うちの高校変なんよ!なんか結果残せば登校免除なんよ〜、不思議やろ?」
「いい高校やー、流石わしが選んだ高校!」
「…ま、坂田と96のテストの点は免除されねぇけどな」
「「うぐっ…」」
心臓が痛いのか二人は胸を抑えて机に突っ伏した、それをジト目で見るうらた先輩とそらる先輩は分かりやすくため息を着いた。というか96ちゃん、高校でココをオススメしてきたのはそれが理由なのか…。いや、それに頷いた私も私か…
『……もうそろそろテストかぁ』
「「いやぁぁぁぁ!!?」」
私の一言でさらに机を叩き出した、一喜一憂する姿に思わず吹き出してしまった。
_____
【こんばんは?ですね】
〔そうですね、こんばんは〕
あって最初の挨拶は慣れたものだ、もう流れるようにホワイトボードにペンを走らせていく。相川くんも慣れてきたようで最近は少し微笑んでくれた、その笑顔は学校で噂されているようなものではなく自然なものだった。だからなのか私は顔が赤くなるのを隠さなきゃいけないのだ。ちょっとずるい気がするけどただの私の言い訳だ。
【また会えましたね、居るのに慣れちゃいました】
〔確かに、私も慣れました〕
海の上から太陽が差し込んでいるのか、相川くんの表情が見えた。綺麗な瞳なのに隠すのが勿体ないなんて考えてしまった。まあすぐに髪を引っ張って隠してしまうのだが…
【やっぱり不思議です、どうして此処に来れるんでしょうか?】
〔すみません、まだ分からなくて…〕
【そうですか、こちらこそ不躾でごめんなさい】
そういえばと思って相川くんにホワイトボードを向ける、その文字を見た相川くんは少しの間考えていたけど自身の持っているペンで私への解答を描き始めた。
【僕が此処を選んだ理由は……】
そこまで私に見せたあと再び考えるように動きが止まる、その姿の横顔はまるで人形のように美しかった。
〔大丈夫ですか?〕
【あ、ごめんなさい】
ハッとした相川くんは私にボードを見せてくれた。
【此処を選んだ理由は…】
「____声が出なくていいから」
『ぇ』
確かに、相川くんはそう呟いた。
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千風凛(プロフ) - ワーイ!ならこれからお友だちとしてお願いしますっ! (2019年7月23日 5時) (レス) id: 1e7a2b862f (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - 千風凛さん» こちらこそありがとうございます(スライディング土下座)私も語彙力が貴方様のように多くなるよう精進します…!そうですね…夏暑いですもんね、千風凛さん大丈夫じゃないですね!!?お体マジ大切に…!!(血走った目)わ、私なんかで宜しかったら是非っお供駄知に!!! (2019年7月23日 1時) (レス) id: e44c1f3d42 (このIDを非表示/違反報告)
千風凛(プロフ) - 夜桜さん» おぉ!読んでくださってるんですか!?あ…ありがとうございます(土下座)あなたのような神作作れるよう精進します。あと…ほんとお体にはお気をつけて←この人体調崩してるからね?…お供度地になりたいな…なんて(/ω・\)チラッ (2019年7月22日 15時) (レス) id: 1e7a2b862f (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - 千風凛さん» ありがとうございます、そのですね…私、千風凛さんの小説読んでます!!!ヘッドホンのやつとそらるさんのケンカップルのやつです!!コメントして頂けて本当に嬉しいです!!!有難いお言葉ありがとうございます…!!!早く更新できるよう頑張ります!! (2019年7月22日 15時) (レス) id: e44c1f3d42 (このIDを非表示/違反報告)
千風凛(プロフ) - あぁ…ヤバイ…続き気になりすぎる…w←毎日と言っていいほど更新してるか確認する人。あ…無理はなさらないように頑張ってくださいね (2019年7月22日 8時) (レス) id: 1e7a2b862f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜桜 | 作成日時:2019年4月3日 2時