『そらる』俺、子供育てます。

子供生活16日目 ページ19

買い物袋を車につみ、Aをゆっくりと椅子に下ろす。
一瞬Aの眉が動いたので起こさないように慎重に、優しくひざ掛けをかけた


『はぁ……よし』


体力ない、流石に何年も毎日運動したりしてないとこうなるのか…腕痛てぇ
意識がない人って結構重いんだなぁ


『体力……つけたいなぁ』


Aが遊びたいって時に運動できなかったらダメって言うか…しょんぼりするの可愛いけど俺が嫌だしな


「んぅ……かな…さ…ん」


『！…』


「…ぱぱ」


『……パパ、か』


俺ってAの何？
パパ？…お兄さん？いや、おじさん？
Aにとっての俺は…何？


Aは俺の事…どう思ってる？


『我ながら女々しいな……』


はぁ、とため息をついてAの頭を優しく撫でる
俺って結構色んなことに悩むからか頭がパンクしそうだ。


凄い時間が立ってるようだけどまだ１週間も経ってないんだ……



「かな、たさ…いか…な、いで」


『っ……今は…Aが1番大切なんだよ』


どうすれば…




「彼方さん！」


『！！』


『ま、ふ……』


「…大丈夫ですか？」


『何が…』


「……いえ、なんでも」


「あ、96ちゃんとはさっき別れましたよ、キャスするから家に帰らなきゃいけないらしいんで」


『分かった』


「あ、天ちゃんの用事ってこれかなぁ？」


『あー…かもね』


「それと、頼まれていた買い物です」


『うん、ありがと』


受け取った買い物袋の中身を確認すると、俺の頼んでいたものが入っていたのでホッと息をついた


「どうです？いいもの選べた方だと思いますけど」


『うん、流石まふ』

『…嫌なこと思い出させたりした？』


「大丈夫…では、ないかもですけど…」


『…ごめん』


「謝らないでください、そこから救ってくれたのもそらるさんです」


『…凄い過大評価されてない？』


「いえ？…そらるさんはもっと自信を持ってくださいよ、あの頃の僕を救ったことに」


『…まふ、ずっと一緒に居てくれて本当にありがと』


「あの時のお返しだと思ってください…そばに居てくれて嬉しかったですから、僕は」



『…帰ろうか』


「えぇ、そうですね」




−車での会話(秘密)−



『まふってセンスいいよな』


「ふふん、まぁ、このカリスマ性が輝きますよね！」


『ふっ』


「ぇ、ぇあ、あの、もう少し突っ込んでもらえた方が恥ずかしくないんですけど」


『…えー、やだ』


「僕、今すっごい恥ずかしいんですけど！！」


『ははっ』

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