第９１話 ページ44
「･･･ナオさんの行動は不可解な点が多い」
「不可解･･･ッスか？」
ジョーは腕を組みながら首を傾げた
「ミシマさん入りの箱を持って調理室で何をしてたのか気になるよね」
ナオはミシマの首を入れた箱を持ったまま姿を消した
結局調理室で見つかるまで誰もその姿を見ていない
「ナオさん、あの時のキミの行動を教えてよ」
ナオは手先を弄りながらポツポツと答えた
「･･･私は遺体回収のアナウンスで･･･パニックになって･･･箱を持った私は･･･調理室でただじっと隠れてました･･･部屋の物にも手を付けてません･･･皆さんにはとてもご迷惑をかけました･･･でも私は奪われたくなかったんです！」
ナオの話を一通り聞くと、カイが小さく手を挙げた
「みなさんの後に調理室を調べましたが、細工がされた形跡はありませんでしたよ。本当にただただ隠れていただけでしょう」
正直ナオの発言には気になる点がある
あんまり責めたくはないが、ここは仕方がない
「本当に何も手を触れてないんだな？」
「え･･･！？」
青ざめた顔でナオは顔を上げた
「調理室にはずっとカギがかかっていたよな？俺たちはナオが出た後にこの箱を見つけたんだ」
俺は先ほどアリスに渡した細長い箱を開けて見せた
「さっきも言ったが、中身は空だったんだ。包丁を持ち出せたのはナオしかいないんだけど？」
「わ、私知りません！」
「つーか･･･ナオさんはいつ、どこで調理室のカギを見つけたんですか？」
調理室のカギは２階に落ちていた
鍵を開けてその場に隠れていたナオが二階に置いてくるなんて不可能だ
「･･･開いていたんです」
「え？」
「あの時、調理室のドアが開いていました。だから･･･駆けこんで内側からカギをかけたんです」
「じゃあ先に誰かが入ったんだニャン！そいつが包丁を持ってったワン！」
俺がアリスを担いでピンク色の部屋に連れて行く間には誰ともすれ違ってない
部屋に運び込んだ頃にはアナウンスが鳴ってナオが逃げ込んだわけだから･･･
タイミング的にはかなりシビアになる
「うーん･･･筋は通るかな･･･すごく怪しいけど」
ソウは疑わし気な視線をナオに送っている
「あ、怪しくなんてないです！わ、私何でも話します！」
「それじゃあ、調理室での行動を教えてよ、ナオさん」
「私ずっと先生を･･･箱を抱えてうずくまってました･･･！一歩も動いてません！」
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蓮花(プロフ) - りんかさん» ありがとうございます！ちょうど今時間があるので、ガンガン更新しております！ (2018年3月15日 22時) (
レス) id: d09b3b9af5 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - はじめまして！いつも見てます！更新多くて嬉しいです！これからも楽しみにしてます！ (2018年3月15日 22時) (レス) id: 5c6a2a921b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年3月15日 11時
