第４７話 ページ49
食堂に戻ると、カイが調理室を見て佇んでいた
カイは俺に気が付くと、調理室のドアノブをガチャガチャと捻った
「カギがかかってます･･･どうにかできないものですかね」
間延びした口調で考えている
この様子から先ほどの行動が嘘のように感じられた
『人の命を弄んだ報いをキッチリ受けていただきます』
考えすぎか
カイに限ってそんなこと―
「ジンさん？大丈夫ですか？まだ顔色が」
「･･･お前、何を企んでる？」
俺は低いトーンで尋ねた
脅すつもりも何もなかったが、警戒心が前面に出てしまった
「おや、人聞きの悪い。皆さんに料理を振る舞いたい。それだけです」
カイは心外そうに眉を寄せた
心配した相手に噛みつかれれば、それは迷惑だろう
「ですが、調理室に具材なんて･･･おそらく無いでしょう。ケチなものです」
さっきまでカイを疑っていたことが馬鹿馬鹿しく思えてきた
この男が何を企んでるか？
料理のことしか考えてないだろう
無駄に警戒して損をした気分だ
「ジンさん･･･？」
「わ、悪い･･･何でも･･･」
バツンと音がして辺りは闇に包まれた
「え･･･停電？」
突然照明が落ちた
突然の闇に眼は中々暗闇に適応しない
「ジンさん、大丈夫ですか？」
近くでカイの声が聞こえた
「ああ」
「罠かもしれません。電源を探してみます」
微かにテーブルクロスや壁、床を手で触る音が聞こえる
少し暗闇に慣れた目で周囲を確認すると、テーブルの下で何かがぼんやりと光っている
蛍光塗料か何かだろうか
緑色に怪しく光っている
文字のようにも見えるが
近づいてみるとトランプのような大きさのカードに文字が書かれている
【これを手にした者へ。これはもうお前の所有物。決して肌身離すな。これは出口へのカギ。誰にもカードの存在を知られるな。反すればお前は死ぬ】
何だこれは
カードの裏面には"鍵番"と書かれていた
「ジンさん、無事ですか？」
思わずテーブルの下にカードを投げ飛ばしてしまった
「ああ。電気、点いたみたいだな」
「一応、今の一瞬で異変が起きていないか他の部屋も見ておきましょう」
カイはさっきのカードに気づかなかったのか別の部屋に行ってしまった
それにしても、さっきのは何だったのだろうか
俺は食堂を後にして広場に戻った
広場にはさきほどなかったものがあった
中央に二回部分に続く階段が出現していた
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蓮花(プロフ) - 腐ころさん» コメントありがとうございます。名前は入力してもしなくても作品自体は読めるので気にしていなかったのですが･･･。書いた方がいいですかね、気を付けます。 (2020年2月7日 14時) (
レス) id: 7073e93aa0 (このIDを非表示/違反報告)
腐ころ(プロフ) - すみません。おこがましいのですが、名前は固定と書いた方がよろしいのではないでしょうか？ですが物語としてはとても良いので頑張って下さいね！上から目線ですみません（´･ω･｀） (2020年2月6日 21時) (レス) id: 12e607f7fa (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - ツキミさん» ありがとうございます。最初書いていたときはとんでもない奴でしたね。自分でも笑いました (2019年6月5日 15時) (レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
ツキミ(プロフ) - モカを見捨てる主人公ww笑ってしまいました……すみません……。更新頑張ってください！応援してます。 (2019年6月4日 19時) (レス) id: fe6749e978 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年3月9日 14時
