【ヒプマイ】マイクはきだめ集!!!2nd!!!

episode#4 ページ6

普段の彼からは想像できないその言葉のギャップに若干反応が遅れてしまった。

こいつ今なんて言った?口移し?

俺の知ってる口移しは一つしかないが…

まさかこいつ…


「山田、誰かに唆されたか?先生怒らないから正直に言いなさい」

「っ…だって、Aさん全然手出さないじゃないですかっ…」

「え…」

「キスだってしたことないし、ネットで調べたら付き合ってこれだけ経つのに可笑しいって…」

「あぁ、そーいう…」

「あと、Aさんはこう言うことには手早いって…」

「おい待て誰から聞いたそれはっ!?」

「だから僕っ…」


誰が俺が手早いって言ってるのか物凄く気になることではあるがそれは後で問い詰めればいい。

それよりも今は泣きそうになっている目の前の恋人を何とかしなければ…


「あのな山田…俺おっさんだからさぁ、今のお前に手を出したら犯罪になっちゃう訳。分かるな?」

「……」

「中学生で男で教え子…言い逃れできない要素だらけだし先生もお縄につきたくないの」

「……」

「…って言うのはまぁあるんだけど、一番の理由はお前が大事だからだよ三郎」

「っ…!?」


名前を呼べば、その大きな目を更に大きくさせる。

言葉はちょっと臭いけど、事実だしな。


「お前の嫌がることしたくねぇし、そう言うことはお前が高校卒業するまでって決めてんの」

「そ、それって…Aさんは僕のこと…それまで好きでいてくれるの?」

「お前が俺をここまで本気にさせたんだろ?最後まで付き合ってもらうぞ」

「僕がAさんから離れるなんてあり得ないから…Aさんの方こそ、浮気しないでくださいね!」


そう言って年相応の笑顔を見せる三郎。

機嫌戻せてよかったと思う反面、ちょっとその笑顔にムラッとしてしまった。

うん、おじさんもまだまだ若いってことかな?


「三郎…ちょっと此方向いて」

「なんです…んっ!!」

「はぁ…これで俺も晴れて犯罪者か…」

「なっ!…い、今何してっ…」

「すまん、流石に我慢できなかった…突然キスしてごめんな?」

「今、高校卒業までしないって言った…」

「先生も男だからちゅーくらい許してよ。三郎?」

「っ…バーカ、変態教師…」

「あーあ…先生にそんなこと言う悪い子には、もっとキスすんぞ?」

「…す、好きにすれば?」

「っ…!?あーもぅ、大人にそんなこと言ってどうなっても知んないぞ?」


どうしよう、早速手を出しそうだ…

早くも将来の心配をしながらもう一度彼にキスを落とした。



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