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ありのまま ページ40

「本当に、俺でもいいのかな…」


「はぁ…?」





本当はすぐにでも抱き締めて想いが通じあったことを喜びたい。

けど、今までの恋愛経験からか、どうしても自分に自信が持てなかった。





「俺、翠くんより年上だし…というか俺人間だからどんどん年が離れちゃう…」


「…」


「俺、イケメンでもないから翠くんとは釣り合わないかもしれないし…」





翠くんは黙って俺の話を聞いている。

どういう気持ちで聞いているかはわからないけど…多分こんな情けない姿に呆れているだろう。





「前のね、彼女に言われたんだ…"優しいだけの貴方に飽きた"って…」


「っ…それって、俺にくれたマフラーの…」


「そう、俺といても楽しくないってさ…あはは、笑っちゃうよね…」






そう言って失笑する。

俺は怖いのだ。両思いだったと思っていたのに、知らない間に相手に失望されて、遠いところへ行ってしまわれることが…

俺ばっかり好きになって…もう、こんな苦い思いはしたくない。

翠くんだって今は好きなってくれてるかもしれないけど、こんな欠点だらけの俺を見たらきっと…

そう思ったとき、左手をぎゅっと握られる感覚…





「翠くん…?」


「あっあの、Aさん…」





俺の左手は、翠くんの右手が控えめに握っていた。

その手は少し汗ばんでいて、ロイドであることをつくづく忘れさせる…

そんなことを思っていると、はぁ…と息をついて此方を見つめる翠くん。

先程とは違う、なんだか少し緊張しているような表情で…





「お、俺は…Aさんが俺より年上でも好き、です…」


「…」


「Aさんがお爺ちゃんになっても、ずっと一緒にいたい…です」





小さな声で、でも俺には聞こえるように話す翠くん。

その顔は少し赤い…






「イケメンかどうかとか、俺よくわかんないけど…Aさんのことは格好いい、と思ってるし…」


「…」


「そ、それにAさんの優しいところ…俺は好き、だから…」


「翠くん…」


「あの、だからえぇと…俺はありのままのAさんが好き、すよ…?」





そう言った翠くん。

"何これ、すっごく恥ずかしい…鬱だ"何て言いながら頭を抱える彼を、






再び腕のなかに閉じ込めた。









······

告白→←両想い



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あかねっこ(プロフ) - 仁科一家さん» こういう設定がら、地雷な人多いだろうなぁと思って執筆していたのでそう言っていただけると嬉しいです!更新頑張ります!! (2018年6月3日 14時) (レス) id: 11c41707f8 (このIDを非表示/違反報告)
仁科一家(プロフ) - 普段占ツクのBLってほぼ地雷寄りなんですけど、この作品は本当に好きです。素晴らしい作品ありがとうございます! (2018年6月3日 10時) (レス) id: dec30a2f4d (このIDを非表示/違反報告)
あかねっこ(プロフ) - 琥珀さん» そうなんですよ…流星隊Pを殺しにかかってますね運営は…←更新頑張ります!! (2018年5月19日 23時) (レス) id: 11c41707f8 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - この作品楽しく読んでます!つらいですよね…クラス別スカウトAnd流星隊のイベ...これからも更新頑張ってください! (2018年5月19日 21時) (レス) id: 5e61c82747 (このIDを非表示/違反報告)
あかねっこ(プロフ) - 夜闇の魔物さん» ありがとうございます!!相変わらず亀さん更新で申し訳ないのですが頑張ります!! (2018年5月19日 20時) (レス) id: 11c41707f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あかねっこ | 作成日時:2017年12月26日 19時

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