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127Q 五秒と三秒とそれから最短 ページ32

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 どこからか専門道具を取り出し、田中は錠前に手を伸ばした。

 ガチャガチャガチャン。

 時間にして約五秒。

「おし、開いたぞ」

「早っ!?」

「一分も経ってないぞ!?」

「だから言ったでしょう? 和也はセキュリティならデジタル・アナログ問わずだと」

 藤村は驚く二人にあっさりと言ってから屋敷の中に足を踏み入れた。

「さて、和也。現状は?」

「特に問題なしだな。近くには誰もいねぇーし」

「どうやって行く?」

「ここを真っ直ぐ進んでから次の角を右。そんでまた真っ直ぐ行ってもっかい右に曲がって階段を上がれば空良のいる階に最短で着ける」

「ならさっさと行くぞ」

 (はや)る虹村に、しかし田中は眉間に皺を寄せた。

「けどな、そこの階段SPがいるんだよ。三人。ほかの階段だと下と上に数人いて、一番少ないのがそこなんだよなー」

「弱りましたね。いきなり壁にぶつかるとは」

「とりあえず階段の近くまでは行けるのか?」

「ああ、それは可能」

「んじゃ行こうか。行って考えればいい」

 確かにここでじっとしているべきではない。西野の言葉に三人は頷くと、足音を最小限にしながら目的の階段へ向かった。

「……いた。あれか?」

「それっぽいな」

「明らかにプロですって感じじゃん。つーかグラサンにスーツ……どこのハンターだよ」

「一人スキンヘッドいますね」

 うーわーと顔をゆがめる田中に藤村も真顔で同意した。その傍らでは虹村と西野が何かを話し込んでいた。

「んじゃ俺、右のハゲ」

「あたしは短髪。先に手が空いた方が残りを」

「分かった」

「じゃ、元会長」

「はい、なんですか?」

「三秒、数えて」

128Q 蹴りと掌底とそれからスタンガン→←126Q ナイスとよくやったとそれからさすがです 



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黄葉氷雨(プロフ) - これ大好きです!!!思わず一気読みしちゃいました!続きが気になります…いつまでも待ってますよー (2016年2月25日 14時) (レス) id: 2846151982 (このIDを非表示/違反報告)
ユミキ - この作品大好きです!!にじむー超カッコイイ!更新は急がなくて大丈夫だと思うので、きちんと完結した作品にしてください!!!お願いします!m(__)m (2016年1月5日 22時) (レス) id: 2cdc7b326e (このIDを非表示/違反報告)
はるち - 凄く面白かったです!!虹村さん男前すぎます!!キセキの気持ちがわかります!!期待してます!! (2015年12月30日 13時) (レス) id: 3cc41fe1af (このIDを非表示/違反報告)
紅葉−KUREHA−(プロフ) - 時計ウサギさん» 時計ウサギ様、コメありがとうございます!そう言っていただけると嬉しいです(*´∀`)更新が落ちていますが気長に待っていただけると幸いです(;^ω^) (2015年12月10日 22時) (レス) id: 5687a48801 (このIDを非表示/違反報告)
時計ウサギ(プロフ) - 最初から一気に読みました♪虹村先輩カッコよすぎです!!続き楽しみにしてます♪ヽ(´▽`)/ (2015年12月10日 21時) (レス) id: 93ddaea698 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅葉 | 作成日時:2015年7月1日 0時

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